なぜ今NoCodeが注目されているのか?
理由1
将来のエンジニア不足に対する解決策の1つとして注目されています。NoCodeのツールとして有名なWebflowというサービスを提供している会社が2019年に開いたのNoCodeカンファレンスにブラッドさんという方が
「世界中でCodeをかけるプログラマーの人口は0.3%のことです。」
と述べています。
例えばAppleの子会社であるClarisConect(クラリスコネクト)というノーコードツールを提供する会社のピーターさんという方がこういったことを言っています。
「求人数に対してコンピューターサイエンス専攻の卒業生が全く足りてませんよ。」
こういったデータの正確性を確認するのは難しいですが、やはりプログラマの数が足りないというのはいろんなところで言われています。
日本でも同様です。IT人材が足りていません。IT人材というのはそもそもどんなレベルのの人材なのかという問題は置いておいたとしても、足りていないということはいろいろなとこで言われています。

それに対する解決策として、プログラミングスクールでプログラマーの数を増やそうという動きと、プログラミングをもっと簡単にしようということが注目されており、NoCode系スタートアップに対する投資額も年々増えています。
理由2
ツールが成熟し事例がたくさん生まれてきたのが挙げられます。NoCodeの考え方自体は昔から存在しているんですが、昔はまだまだ使いにくかったのです。
ツールや環境の進化に伴って、参考となる実績がたくさん増えました。
理由3
いろいろなツールを組み合わせられるようになった。
どういうことかというと、ツール単体で何でもかんでも作れるスーパーツールができたというわけではありません・ツールを組み合わせて1つのシステムを組み上げるという考え方です。
例えば、Airbnb(エアビーエヌビー)から物件の予約申請をGmailで受けてそれをZapierというツール同士を接続できるサービスを通して、Airtableというデータベースツールに情報を転送して、同様にTrelloにお掃除さんなどへの指示のタスクを転送するという仕組みです。ちなみにこの仕組みはCodeを書いて作ろうとしたら4,000,000円ほどの見積もりが来たようです。

ツール同士を接続させることができるサービスの総称をiPaaS(Integration Platform asa a Service)/アイパースと呼びます。iPaaS系のサービスは色々とあるんですが、こういったiPassSを通すことで、いろいろなツールの連携を行うことができ、無限に広がるシステムを形成していっているわけです。

理由4
巨大IT企業が力を入れているからです。巨大IT企業と言えばGoogle、Amazon、Facebook、Apple、Microsoftですが、Facebook以外に関しては、NoCode界を騒がしてきました。
例えばGoogleはAppSheetというスタートアップを買収したり、AppleはClarisConectという子会社でそういったサービスを展開したりAmazonはHoneyCodeいうサービスを発表しMicrosoftはPowerAppsをずっとNoCodeを推進しています。
理由5
急速な環境変化への対応が必要になってきているからです。今でも猛威をふるっていますが、新型コロナウィルスの影響によって様々なしても迅速な構築が必要になり、そこでNoCodeが活躍しています。コロナの影響でたくさんの人がNoCodeを使って新しいことを始めようとしているんです。
まとめると
1、エンジニア不足に対する解決策の1つ
2、事例がたくさん生まれてきた
3、iPaaSでいろいろなサービスを組み合わせられるようになった
4、巨大IT企業が力を入れている
5、急速な環境変化への対応
これらの事柄がNoCodeとで求められて、注目度がどんどん上がっています。
ノーコードについて勘違いすると損をする
例えばのNoCodeのニュースが出たときに、SNSを眺めているとよく、
「これでプログラマは必要なくなる。」
といったフレーズが見かけられるのですが、それは近い将来ではありえません。
逆にエンジニアにそういったこというと、嫌われてしまって、採用とかで損するだけです。
しかし、NoCodeはおもちゃみたいなもので、自分に関係ないという認識だと、例えば新規事業の立ち上げで、数百万レベルで損をするかもしれないです。
「プログラミングはいらない」という表現も見かけるんですが、非エンジニアの方にはそういった表現の方が伝わりやすいから使われているというだけであって、正しくはコードが要らないのであって、プログラミングが要らないというわけではありません。
つまりNoCodeも、プログラミングの1つです。ただコードを書かなくて済むという事です。
プログラミングというのは、実は時代によって変化してきました。初期の頃は 配線のつなぎ方を変更するという形で、プログラミングしていました。
その後はパンチカードと言われるカードに、パンチャーという機械で穴を開けて、それを読み込ませる形でコンピューターを操作していました。ここでプログラミングの定義を改めて振り返ってみると、コンピューターを思い通りに動かすための設計や構築するプロセスのことをプログラミングといいます。そういう意味であれば、NoCodeもプログラムになります。そしてプログラミングという行為はなくなるものではなく、今後も考え方としてずっと必要なものになってきます。

NoCodeも新しいプログラミングだという認識のもとで、今後NoCodeはどうなるのか?を考えてみたときに、歴史を見ればわかります。例えばNoCodeに対してこういった意見があると思います。
「何か操作しにくいよね。」とか「トラブルに対処しづらいね。」「全体的に統一感がない。」「作る人によって差が出やすい。」とか。逆に良い点として「とりあえずすぐに形にできる。」「簡単で初心者にも使いやすい。」と 。実はこれPHPが発表されたときのプログラマの反応と似てるんですよ。
PHPは今やプログラマなら知らない位の人気の言語です。そのぐらいメジャーなプログラミング言語ですら、発表された時は賛否両論あったわけです。ただしこれらの意見が間違っているというわけじゃなくて、確かにプログラミングの現場からすると、従来のものと比べて否定的な意見はありました。PHPのおかげでいろんな有名なサービスが生まれています。こちらはPHPの生みの親ラスマス・ラードフさんの言葉です。
「 例えば、Facebook、Yahoo!、ウィキペディアなど私たちの生活を確実に変えたものも、皆PHPで書かれたのです。少なくとも最初はね。」
従来のプログラミング言語と比較すると、確かに良くない点はあったかもしれませんが長い目で見たトレンドとはまた別という事ですね。
NewsPicks noのCEOの方のコメントを引用します。
「70年前は機械語と呼ばれる0と1の組み合わせで、プログラミングを行っていて、コンピューターが貴重だったというのもありますが、ほんの少しの人しかプログラムを書くことができませんでした。その後、機械語より簡単にプログラムが書けるC言語が生まれて、少しプログラマーの数が増えました。その後Java やC++やJavaScriptなどが生まれていき、どんどんプログラマの人口が増えてきた背景があります。NoCodeが生まれることによってさらにプログラマーの裾野が広がるでしょう。一方で過去のプログラミング言語がなくなるわけではなく、プログラミングの簡易性が高まれば高まるほど、自由度が下がっていくので、高速な処理やより細かい処理を行いたいときは、今でもC言語が現役で使われています。このように過去の言語の本質的な価値は変わりません。」
よくNoCodeと従来のプログラミング言語を対立させ、どっちが今後残るかみたいな見方がされますがどちらもプログラミングの歴史の中でプログラムミング形態の1つにしか過ぎないというわけです。
NoCodeによって誰もがソフトウェア開発ができるようになることでソフトウェアの数も包括的に増えていくと考えられています。これは、開発の民主化と呼ばれています。
NoCodeとは?
プログラミングせずにサービスが作れる
車輪の再発明が減っていく未来
今まで同じテクノロジーが何度も作られています。イチから全部勉強してゼロから作り上げる。そうやって勉強していくことは果たして必要でしょうか。
クライアントから制作依頼されたときにゼロから作る必要があるのかというと、ノーですよね。既存で出来上がっているテクノロジーをもう一度作り直す。それは無駄だったりします。
ノーコードツールを使ってみよう
日本サイト
Wix (Web制作ツール)
海外サイト
(英語ですが、GoogleTranslateを使えば問題なしです)
.bubble (Web制作・開発ツール)
Webflow、Studio(日本語対応) (Web制作ツール)
Adalo 、Glide (Web開発ツール)
自分が好きなサービスを1つ作ってみるといいと思います。

WordPressやストライプはノーコードに入るかなと思います。 WordPressはもともとブログを簡単に作れるシステムです。正確にはCMSと言われています。基本的に使うんだったら、プログラムを必要ないですね。ストライプは決済ツールです。ECサイトもECツールも、WordPressとストライプで作ることができます。
NoCode 時代にどう生きるべきか
プログラミングはなくなりません。NoCodeだけだと、いろんな問題を抱えています。業界としては伸びしろなので、今のうちに目をつけておくのがいいと思います。初心者にはむしろチャンスが生まれます。今までCode好きな人が稼いでいたプログラミングは年々簡単になってきています。例えばホリエモンさんのライブドアで稼いでいた時代はプログラミングはすべてを自分で作っているそういう時代だったわけです。
今はとてもやりやすくなっています。ライブラリやツールがそろっています。WordPress、ストライプ そういったものを使うとプログラミングなしでもECサイトを作れます。
大きいインパクトを与えたのはAmazonのAWSなんです。アマゾンのAWSでサーバーがみんな使うんですけども、どうしてAWS使うかというと、サーバーをインストールするだけで必要な機能がはじめから全部入ってるからです。クリックしているだけでウェブサービスの土台を作れる。そういうところがとても素晴らしいでのす。
昔はそういうの一切できなくて、イチから全部構築して、テストをして作っていたわけです。膨大な工数と人員、費用がかかっていました。
AWSみたいなものが出てくると、プログラミングの敷居がどんどん下がっていきます。下がってきたら初学者にはチャンスが生まれます。プログラミングの技術は年々変化しています。どんどん新しいツールとテクノロジーを手に入れていってしまえば、早く追いつくことができます。
繰り返しますが、テクノロジーの変化が早いということは初学者にとってはむしろチャンスが生まれるということです。
最重要なのはお客様のニーズ理解
「NoCodeで新たなサービスを作ってほしい。」
そういうニーズはないと思います。
お客さんに選べるように提案する方でニーズを満たせます。
「HTMLなどの通常コードと、NoCodeというものを選べます。NoCodeだと、コストは下がりますし、自分でメンテナンスや更新がやりやすいです。」
このように提案できると、収入も伸ばしやすいと思います。こういったの高度なテクノロジーが発展するといろんな人がそのツールでサイトを作ります。余談ですが、そこでそのツールの弱いところを補う記事を置いておくとかなりブログの閲覧数が伸ばせます。
先ほど紹介したNoCodeなツールが日本に入ってくると、いろんな人が使ってみるわけです。
「使ってみたけどやっぱだめじゃん」
と気づいた人が、そういうキーワードで検索したりするわけです。そこに対してブログを用意しておくとそこから集客することができるわけです。
部分的なNoCodeもありです。NoCodeてコードがきたなかったりとかメンテナンスがしづらいという問題があります。メンテナンスしづらい、ということは、
「メンテナンスしないページだったら、NoCodeでもいいじゃないか。」
という考え方もできます。LP(ランディングページ:商品を売るときの縦長のページ)はそこまでメンテナンス必要じゃなかったりします。
そういったLPを作るときにNoCodeツールを使う。そこのLPだけをNoCodeで作って、他のもっとメンテナンスが必要な部分、例えばコーポレートサイトはちゃんとプログラミングをします。ホームページとかウェブメディアはWordPressで制作をして、それ以外のLP制作に関しては、ノーコードツールで作るのもありです。
関連分野にも興味を広げる
例えばZapier(タスク自動化ツール)やMailchimpです。
Zapierはシステムどうしをつなげ、自動化できるツールです。
「Gmailで何かファイルを受信にしたときに、そのファイルをそのままDropboxに保存して、保存したものをそのままストライプで通知をしてくれる」
このようなことがプログラミングなしでできるわけです。
例えばWordPressでブログ作るとします。WordPressでブログの更新ボタンを押したときに、それが同時にFacebookのほうに自動投稿するようにしてほしい、全部自動通知を入れたい。また、WordPressで記事を公開したタイミングでFacebookのタイムラインに投稿される。Zapierは、そういうことがプログラミングなしで自動化できる優れたNoCodeツールです。
Mailchimpはメルマガのツールです。これを使うとリッチなメールが送れます。HTMLなどで装飾ができます。高級感あふれるメルマガ作りたい人はやってみてください。
カスタマーアクセス等への注目もです。サブスクも流行っていますよね。例えばNetflix。
そうなってくるとカスタマーサポートも重要ます。
お客さんから問い合わせが入ったときに、お客さんをめちゃくちゃ満足させるような対応をする。ざっくりとそれが一番大切だったりするんです。NoCodeを調べていくと、こういったカスタマーサポートの自動化も出てきます。
NoCode学習法
NoCodeを勉強するにあたって一通り情報集めるところから始めましょう。やはり英語での情報の方が豊富にあります。例えばプロダクトハントというサイトをNoCodeで検索すると、関連の様々な情報サービスやプロダクトを検索できます。海外では数年前からNoCodeについて準備してきた方がたくさんいるので、まだ日本語にされていない情報がたくさんあります。日本語での情報が足りない場合は英語の情報も探してみましょう。ノーコードツールによっては実際に触ろうとすると法人向けにしか提供していなかったり有料プランしかないものがあったりします。サイト自体は英語のものもたくさん入っていますが、たくさんの方が日本語で使い方をネット上にアップしているので学びやすいです。
日本語でNoCodeを学べるサービス
・ノーコードラボ
元祖ノーコード関連メディア。ブログ形式のサイトで、Bubbleの紹介が主です。マニアックなテクニックなど豊富に紹介されています。
・NoCode Japan
教材も提供しています。ハッカソンなどのイベントを不定期に開催しています。
・NoCodeWalker
Bubble系の記事を提供したり、オンラインサロンもあります。
・Adalo Camp
Adaloというツールに特化して、Adaloが得意な方々が教材を提供したり、相談を受け付けたりしています。
・APPSGEET
Googleが提供しているAppSheetというアプリが作れるサービスについて情報を提供しています。
・Bubble Japan Community
Bubbleに関する日本語の情報を集めたサイトです。
・puzzlly
さまざまなノーコードツールの使い方を動画で紹介しています。
・gcc
Glideというツールに特化した教材やサロンを提供しています。
・ワンダフルノーコード/idemo/NocodeRoom
有料教材とメンター的なサポートを提供しています。
・NoCodeキャンプ
さまざまなツールに関して情報共有や各種イベントを開催しているオンラインサロンです。
もちろんこれ以外にも、各ツールが公式で使い方をブログや動画などで公開していたり無料のフォーラムを設置したりしているので、なんのツールを使いたいかはっきりしている場合は、まずは公式の情報を探しましょう。
一通り情報集めた後、とにかくNoCodeを体験してみたいという方はまずは簡単なツールを触ってみることをおすすめします。
GlideとZapierがおすすめです。どちらもすぐに良い感じのアウトプットが出せます。特にGlideは初心者の方でも触っていてすごく楽しいツールだと思います。Zapierは ツール同士を連携させるiPaSSと言われるサービスです。例えばGoogleカレンダーやToDo管理ツールなど、皆さんすでにいろいろなツールをお使いだと思うんですが、Zapierを使うとそれらのツールを組み合わせて使うことができます。
例えばGmailで問い合わせのメールが届いたら自動で返信の下書きを作成し、管理ツールに返信タスクを入れるなどです。いろんな組み合わせがあり簡単に使えるので非エンジニアの方でも業務効率化を行ったりできるツールです。
その他のツール特にウェブサイトや複雑なウェブアプリケーションを作れる形のツールを難易度別に並べると、難しい方から、
.bubble→webflow→AppSheet→Adalo→glide
となります。
.bubbleというツールはもっと難しいですが、その代わりに本当にいろんなシステムを実装することができます。
AdaloとAppSheetに関してはスマホアプリも作れます。webflowは主にホームページやランディングページを作るのに便利です。ある程度のデザインの知識がないと難しい可能性もあります。どのツールを使えば自分が作りたいものが作れるかということをしっかり理解するために事例をよく調べることが大切です。
開発する際に気をつけたいこと
作る際の注意点1
特化型ツールの存在を忘れない
例えば.bubbleというツールを使えば本当に何でも作れちゃうんですが、.bubbleでメルカリのようなサービスを作るくらいならSharetribeやArcadierといったCtoCマーケットプレイスに特化したノーコードツールがあったりします。逆にメルカリのようなサービスを.bubbleでゼロから作るとめちゃくちゃ大変で数カ月かかる可能性があります。
作りたいサービスのジャンルとNoCodeでGoogle検索して特化型ツールがないか調べることを忘れないようにしましょう。
作る際の注意点2
作りたいものの全機能を実装しない
自分で楽しんで勉強して作る分には問題ないのですが、新規事業での開発で全部の機能を実装しようとすると大変なことになります。
作る際の注意点3
iPaSSの存在を忘れない
iPaSSは、Zapierなどのツールのことで、使いたいツールに多少機能が足りなくても、他のツールと組み合わせることで補完できます。
作る際の注意点4
いきなり有料テンプレートを購入しない
どのツールでもそうなんですが、公開されているテンプレートの一部は有料です。その有料テンプレートの中に、自分が作りたいサービスにまさにドンピシャのテンプレートが存在していたとしても、いきなり購入しないようにしましょう。
なぜならおそらく購入したとしても、知識が全くない状態だと使いこなすことができないからです。有料テンプレートの購入はある程度知識がついてからにしましょう。
使いたいツールを決めた後は基礎を勉強しましょう。先ほどテンプレートにどんなものがあるかを調べるという話をしましたが、テンプレートを使ったとしてもおそらく最初は理解するのがかなり大変なので、一旦ここで基礎を勉強します。
初心者がウェブ開発の基礎を学ぶには動画学習がお勧めです。もちろんテキストと画像の教材を使うのも良いのですが、テキストだけだと、重要なステップが省略されている場合があります。ツール公式が提供している動画を見るのも良いです。自由度の高いツールはデザイン面でも気をつけるところもあります。見た目の面で自由度が高いツールはデザインセンスがもろに現れます。
NoCodeで作られたサービスをいくつか見てきましたが、最低限、余白・配色・フォントには気をつけたほうがいいと思います。自分が好きなサイトが余白をどのぐらい取ったり、どんなフォントを使ってたり調べると良いでしょう。
最低限のテストを行う
例えばリンクを押しても動いていなかったり、スマホで見ると動かなかったり、レイアウトが崩れたりといったことがないように作っていきましょう。
人に質問する前に自分でGoogleで調べましょう。それをしないで質問するのは返答が帰ってくる時間ももったいないですし、「あーこの人は、人の時間を平気で奪う。」と認識されてしまいます。今後損すると思います自分で、何を調べて、どこまでわかっていて、どこで止まっているのか、自分はどんな操作を行ったのか、ということをはっきりさせておいてください。こうすると、質問された方もぱっと回答しやすいので、何らかの答えが返ってくると思います。
最も大事なことは、開発を楽しむことです。どんな小さな成果でも、考えたものを自分の手で作るというのは、何事にも代えがたい楽しさがあります。実現できた時は自分のことを天才なんじゃないかと強烈な自己肯定感が生まれます。
新規事業立ち上げ時のノーコードの使い方
純粋に開発を楽しみましょう。手段を目的化してしまった方が学習効率が最大化します。自分で開発をしているとだんだんと積み上がっていく感じが楽しくて、ついつい必要のない機能を作り出したり、これを作ればユーザが入るかもといった妄想で開発を進めてしまったりすることがあります。「こういうサービスがあれば、絶対当たる」とか「こういう機能を実装したら、ユーザが集まるはず。」といった甘い考えを引きずって、ずっと開発を続けることは、よくありません。これ本当によくある話で、とりあえず開発をしていると、前に進んでいる気がしてきます。
そういった状態に陥らないように、解決したい事柄+検証したい仮説を考えるようにしましょう。またウェブサービスさえ作ってしまえば、なんとかなるというように思わないようにしてください。IT界隈のニュースは、華々しいものが多いので、ついサービスを立ち上げるだけで成功するみたいに思ってしまいがちです。
運良く当たれば確かにそういうこともありますが、大抵の場合失敗します。
例えば組織で働いてる方など業務効率化のために何かGoogleスプレッドシートやExcelを使って俺が考えた最強の業務管理ツールみたいなものを導入したことありませんか。導入したのはいいものの、自分も含めていつの間にか使わなくなってしまうことは多いです。自分がいかに便利だと思っていても他人に使わせようとすると、使いにくいこともあります。ウェブサービスやアプリケーションを妄想で立ち上げてもほとんどの場合失敗するということを念頭に置いといてください。
MVP Minimum Viable Product
仮説の検証のための必要最小限の製品
MVPとは、仮説検証のための必要最小限の製品のことです。ウェブサービスを立ち上げるときはいろんな機能全部盛りの完璧なサービスを作るのではなく、自分が持っている仮説を検証するために最低必要な機能が備わった製品のことです。
「あー、プロトタイプのものを1つ作ればいいのか。」
と思うかもしれませんが 製品を意識するのではなく、過程を意識することが大切です。
何度も製品をリリースして、トライ&エラーで市場の反応を見て、「これだったらいけそうだ。」という手ごたえをつかむ過程が必要です。
だめなパターンは最初のバージョンの開発にも お金も時間をかけ過ぎてしまうことです。
いざ仮説検証して「ちょっとだめだなぁ。」っていう時に、その後さらに別のMVPを作る予算や工数を想定していないパターンです。
このトライ&エラーの繰り返しが大切です。完璧なシステムは必要なく、最低限の仕組みを迅速に柔軟に提供していく必要があります。ここでNoCodeを利用すると低予算で迅速に進めていくので 、NoCodeは仮説検証に便利と言われています。
ユーザが本当に解決して欲しい課題を解決してくれるものは、機能がシンプルで使いやすいものです。
よくいろんな機能盛りだくさんで、完璧にリリースしたいという誘惑に駆られますがMVP段階では単純明快なものにしましょう。
新規ウェブサイト開発ではがんばって時間もお金もかけて作ったものが全く売り上げを立てずに終わるということがよくある世界です。なので、最も短期間で低コストでローンチできる方法を考えてMVPを作っていきましょう。
解決したい課題がはっきりした後は、まずは人力で提供できないか考えてみましょう。人力で行っている仕組みの一部を、何か既存のサービスで、少しずつシステム効率していくイメージです。ここで意識しておかないといけないのは期間です。3週間で作ると決めたら、3週間でできることでMVPを構築していきましょう。
MVPを早く作るコツ
ノーコードを使ってシステム化をしていく際の注意点としてはサービスの寿命を意識するということです。NoCodeは今のところ、オープンソースで提供されているものが少なくノツール提供会社に依存します。
つまりそのツールを提供している会社が倒産してしまったらどう対応するかを考える必要があります。
データをエクスポートする方法は必ず押さえておきたいです。データのバックアップみたいな感じですね。自分が作っているウェブサービスのフェイズによってはCodeを各システムに移行していくと思います。その時に今使っているのはコどのようにデータを取り出すか?そもそも取れ取り出せるのか?というのは必ず先に確認しておいた方が良いです。
まとめ
・ツールを見極める
何でも作れる汎用性の高い.bubbleというNoCodeツールがあるのですが何でも作れるがゆえに、開発に時間がかかってしまう場合があります。
ECサイトなら特化型のshopifyを利用するといった具合に、作りたいサービスのジャンルに特化したツールがないか探しましょう。英語で検索すれば何か出てくることがあります。
・iPaSSの存在を忘れない
使っているのコードツールの機能が足りなくても、iPaSSというツール同士を連携させるサービスがあるので、それを利用することを忘れないでください。
・見た目のレイアウトは最低限気をつける
まったくの素人の状態から初めてウェブサービスを立ち上げようとするとNoCodeで作るとは言え、ウェブ開発において常識的なところができてなかったりします。
例えば事前登録を受け付けるページを作ったのに、その仕組みが動かないとかスマホで見ると レイアウトが崩れるとか、そういったことがよくあります。
専門家にサービスのレビューをしてもらったほうがいいです。「メンター」などのプラットフォームを使ってウェブ業界に長い方にお願いしてみましょう。
・オーナーシップを持って開発する
外注などしてコミュニケーションコストの高い関係性で開発を進めると、余計に時間かかってしまい、その分お金も時間も消費します。NoCodeなツールを使うといろいろ簡単に開発できてしまう一方で、Codeでの開発に比べて制限も多いので、できると思っていたことができなかったりすることもあります。迅速で柔軟な開発ができるように、システムを開発していきましょう。
・撤退ラインを決める
システムを構築していると、「この機能を使いたいユーザーがたくさんあるはず。」といった沼のような考え方に陥りがちです。当たる見込みもないのに開発を続けてしまう場合があります。確かに諦めずに頑張ればいつかは成功するという考え方もあります。時間やお金を消費していきながら突き進んでいくと、なかなか正常な判断ができないものです。
「この日までに、こういう成果が出なかったら撤退し、新しいことにチャレンジする。」という撤退ラインをあらかじめ決めておいた方が良いです。