PHPの将来性の噂を検証!現状から今後の需要まで徹底解説

PHP

PHPはWeb開発分野において大きなシェアを持つプログラミング言語です。学習難易度が比較的優しいこと、すでに普及しておりエンジニアが多くナレッジが豊富なこと、などを要因としてITエンジニアを目指す人にも人気の高い言語となっています。

今後もPHPの人気は安定しており…と書いてしまいたいところですが、トレンドの移り変わりの早いIT業界において、PHPの将来はどうなっているのでしょうか。本記事では、将来性の高いスキルを身につけたい方に向けて、PHPの将来性や年収別のスキルの目安、将来も活躍し続けるためにやるべきことを詳しく解説します。

PHPの将来性について

まず、PHPの現状を確認してみましょう。ソフトウェア品質マネジメントコンサルティング企業のQ-Successの調査サイトW3Techs

によれば、2022年4月14日時点でサーバーサイドプログラミング言語の77.6%をPHPが占めているという統計結果となっています。2015〜2018年をピークに微減傾向にありますが、それでもなおWeb分野ではトップの人気言語であり、今後も利用が続くと考えられます。

さらに、PHPを開発に利用している製品、サービスを見てみると、『Facebook』や『Wikipedia』、『Slack』国内では『ぐるなび』などが該当します。すでに私たちの生活のすぐそばにあるサービスで利用されているレベルの普及度といえるでしょう。さらにFaceboookではPHPを拡張した「Hack」という言語を利用しています。

PHPの特徴は、Web開発に特化した言語となっていることです。Webの開発において、高い生産性を誇っています。

言語としては記述に関する制限は弱めで、完成度は高くないとも言われています。Webでの高いシェアを持つため、サイバー犯罪へのターゲットとなりやすく、セキュリティ面では懸念もあるところです。

近年では、他言語の進出もあり、PHPとPHPエンジニアの将来性には疑問を持たれることもあります。例えば、プログラム言語の人気ランキングTIOBE index

では、2022年4月15日現在、PythonがJavaを抜き人気プログラミング言語1位にランクされました。プログラミング言語の勢力図が大きく変わろうとしている状況とも言えます。プログラミング言語にはトレンドが存在し、その寿命も言語によって大きな差が存在しています。

PHPの将来性に対する予測

上記でも触れた通り、PHPはWebのサーバーサイド言語として80%近いシェアを持っています。さらに、Webの利用に関するリアルタイム統計プロジェクトInternet Live Statsによれば、2022年4月15日時点でインターネット上に存在するWebサイトの数は19億以上です。インターネットの登場から概ねWebサイトの数は増え続けており、Webそのものに関しては今後も大きな需要が見込まれます。

Webページの作成に関しては、W3Techsの調査によると2022年4月15日時点で、43%がCMS(Contents Management System)を使って作られているという統計データが存在しています。さらに、そのうち64.4%のシェアをWordPressというソフトウェアが占めています。

このWordPressはPHPで作られているソフトウェアです。さらにWordPressはPHPを使ってカスタマイズできることが一つの特徴となっています。革新的な技術が登場しない限りは、当分Web界隈でWordPressおよびPHPには需要があり、一定の将来性が存在していることがうかがえます。

「時代遅れ?」PHPの将来性を懸念する声も

PHPはWebに特化したプログラミング言語で、Webの分野では大きなシェアを占めています。一方で、Web以外の分野ではPHPはあまり利用されていません。

例えば、スマートフォン向けのアプリの開発やAIの利用などにはPHPは適していません。必然的にPHPは現在のWebのシェアを守る形となります。ここにPHPの将来性の懸念点があります。これから利用が拡大される領域が存在していないことがネックとなってしまっているのです。

さらに、Webのシェアに関しても、他言語の進出を無視できません。.NET、Java、Ruby、Scala、Pythonなどの言語でも、Webの開発がサポートされており、フレームワークの開発も盛んに行われています。内部的な処理と組み合わせる事を考えると、PHPは競争に不利な点があります。

PHPはWebへの特化、学習コストの低さと開発生産性の高さで普及しました。各言語がWebへの対応を強め、学習コストを下げ、開発生産性を高める機能を追加した場合には、Webでの勢力図が大きく変わり得るため、PHPの将来は安泰とは言い切れないのです。

客観的に見たPHPのデメリット

客観的に見た場合、PHPにはほかのプログラミング言語と比較して特有の難しさがあるというデメリットもあります。例えば、PHPでは同じ処理でもさまざまな記述方法で実装できるという点です。これは自由度の高さとも捉えられますが、プログラマーの力量によっては、可読性が悪く、バグが発生しやすいプログラムが生み出される理由にもなっています。

そのため多くの開発現場では、PHPのコーディングルールを定めていますが、PHPの自由度の高さから、そのルールは開発現場ごとに異なってしまうため、PHPに慣れたプログラマーであっても、プロジェクト参加時に戸惑う原因となってしまっています。

さらにPHPには、ほかのプログラミング言語にはない独自の仕様が多く含まれています。例えば、プログラムではないHTML文書の中に直接ソースコードを埋め込んだり、通常の配列がそのまま連想配列を兼ねている点などです。

すでに何らかのプログラミング言語を覚えていると、ほかのプログラミング言語の習得が容易と言われていますが、PHPに関して言うと、上記のような特殊な仕様が多いため、ほかの言語の習得にはあまり役に立たないと言わざるを得ないでしょう。この点も、PHPを積極的に勧められないデメリットと言えます。

PHPのメリット

しかし、PHPにはそのようなデメリットを上回るさまざまなメリットがあるのも事実です。シンプルな文法で初心者にも覚えやすいことや、インターネットや書籍などでPHPの情報を得られやすいことなどは、プログラマー志望者に対して大きなメリットです。

Webに特化しているため、ほかの分野での開発には活用できないことを解説しましたが、Webアプリケーションは現在でも大きな市場を持っています。そのためプログラミング言語としてのPHPの需要が高いため、プログラマーとしての転職にも有利になることも、PHPを習得する大きなメリットといえるでしょう。

PHPとRubyの将来性を比較

PHPと同じくWebアプリケーション開発で使われているRubyというプログラミング言語もあります。Rubyは日本人が開発したプログラミング言語であり、現在では世界中の多くのプログラマーに使われている言語です。

しかし、W3Techsの調査によると、サーバーサイドで使われているプログラミング言語のシェアは、2022年4月時点で、PHPが77.6%、Rubyが5.9%です。この調査により、サーバーサイドでは圧倒的にPHPのシェアのほうが高いことがわかります。

しかし、過去からの推移を見ると、PHPのシェアは2021年4月の79.2%から減少傾向です。一方、Rubyは4.5%から少しずつですがシェアを伸ばしています。そのため将来性という観点では、Rubyも期待できるといえるでしょう。

PHPとJavaの将来性を比較

さきほどのW3Techsの調査によると、サーバーサイドにおけるJavaのシェアは、2021年4月が3.4%であり、1年後の2022年4月では4.0%まで増加しています。Rubyのケースと同様に、Javaもこの1年間でシェアを拡大しつつあり、将来性の高さがみてとれます。

しかもJavaはサーバーサイドの開発だけでなく、スマートフォンアプリやゲームなどさまざまなアプリケーションの開発でも使われています。Webに特化したPHPと比べると、Javaの汎用性は高く、とりあえずプログラミングを覚えたいという初心者にとって、ある意味つぶしの効くプログラミング言語だといえるのではないでしょうか。

参考:WordPressの将来性について

PHPで開発されているCMSであるWordPressの将来性についても見ていきましょう。W3Techsによると、WordPressのシェアは、2011年1月の13.1%から2022年4月の43.0%まで堅調に伸びています。第2位のShopifyのシェアが4.4%に過ぎないことを考えると、現状ではWordPressのシェアは圧倒的です。このことから、WordPressの将来性は高いといえるでしょう。

PHPの現在の市場需要から見る将来性

2022年4月9日時点で、レバテックキャリアで主要言語の転職・求人情報を参照すると、言語「PHP」は2位の3213件の転職・求人情報が存在します(1位はJavaの4858件)。現状でアプリケーション開発者として、多くの求人がある言語であるのは間違いないところです。

PHPエンジニアの転職市場動向

転職・求人情報の内容を参照すると、WebのサーバーサイドのエンジニアとしてPHPエンジニアが求められていることがわかります。対象システムは社内基幹系サイト、自社サービスサイト、ECサイトなどが挙げられています。

また、PHPでの開発・運用の担当の上位のポジションにも需要が存在しています。開発プロジェクトの統括を行うプロジェクトマネージャー、プロジェクトリーダーのポジションを勤めるスキルとPHPのスキルを併せ持った人材が求められている傾向が見られます。

求人数が多い=PHPエンジニアが不足している

レバテックキャリアの転職・求人情報から、PHPの市場需要は非常に高いことが読み取れます。求人数が多いということはPHPエンジニアが不足しているということです。しかしこれは、PHPエンジニアなら誰であっても採用されるわけではありません。実際に需要があるのは、ある程度のスキルを持つPHPエンジニアです。求人数の多さに惑わされず、PHPエンジニアとして転職を目指す場合は、独学でもよいのでスキルを高めておく必要があるでしょう。

言語別シェアから見たPHPの需要

レバテックキャリアの調査によると、2021年時点で正社員としてレバテックに登録しているエンジニアがメインスキルとしているプログラミング言語の上位3位は「Java」「C言語」「PHP」の3つでした。

1位のJavaは2020年と比べると減少傾向ですが、それでも多くのエンジニアがメインスキルとして使用しています。2位のC言語は、IoTや自動車業界での需要を反映している状況が読み取れます。PHPは3位ですが、2020年と比べると、わずかに増加しています。サーバーサイドのプログラミング言語としては高いシェアを持つPHPですが、プログラミング言語全体では、それほどシェアが高くないことが分かります。

これはプログラミングの用途が、Webアプリケーションだけでなく、AIやIoT、データ分析など、さまざまな分野に拡大されつつあることを示しています。Web系エンジニア・サーバーサイドエンジニアとしてのキャリアを築くのであればPHPは学ぶべきですが、他のエンジニア職も視野に入れつつこれからプログラミング言語を学ぶのであれば、他の言語の需要や汎用性とも比較して検討することをおすすめします。

現在活躍しているPHPエンジニアの年収とスキルの目安

レバテックキャリアの実際の求人・転職情報より、PHPエンジニアの年収と要求されるスキルの傾向を抽出しています。

年収350万円程度で転職したPHPエンジニアのスキル目安

  • システム開発従事経験があること(PHPによる開発経験1年程度が求められることもあります)
  • フレームワーク、RDBMSを利用した開発スキル
  • エンジニアとして周囲と協力して成果を出すことができる

年収450〜650万円で転職したPHPエンジニアのスキル目安

  • PHP+フレームワーク(Laravel、CakePHPなど)+RDBMSを利用した開発経験3年~5年以上
  • AWSなどのクラウド環境の利用、Dockerなどの仮想化環境の利用スキル
  • 要件定義や設計など上流工程の経験を持っていること
  • リーダー、プロジェクトマネージャー候補としての転職

年収650万円以上で転職したPHPエンジニアのスキル目安

  • 複数の言語での開発従事経験(PHP、Ruby、Python、Javascript)
  • 複数の言語での開発従事経験(PHP、Ruby、Python、Javascript)
  • 最新のフレームワークなど技術情報に精通している
  • PHPと関係が深いLAMP環境への知識
  • プロジェクトマネージャー、リーダーとしてチームを率いて活躍した経験
  • リードエンジニア(技術のスペシャリスト)としての経験

PHPエンジニアとして活躍し続けるためには

今後もPHPエンジニアとして活躍するために必要なスキル習得や経験、資格について紹介します。エンジニア数が多い言語のため、引き続き活躍するには現状維持ではなくプラスアルファを求め続けることが必要です。

フレームワークやサーバなどのスキルを身につける

Laravel、CakePHPをはじめとしたPHPのWebフレームワークに関しては、PHPエンジニアとしては必須のスキルとなります。先述の2つに加え、ほかの特徴的なフレームワークも学び、フレームワーク間の差異が分かると、上流工程でその知識を活かすことが可能です。

またPHPの開発環境としてはLAMP(Linux、Apache、MySQL、PHP)がベーシックです。取り扱いに慣れておき、自分で環境を構築できると現場で役にたちます。また、クラウド環境の利用やDockerによる仮想化環境の利用も進んでいるため、習得しておきたいスキルとなります。

関連言語を身につける

Facebook社の開発したHockはPHPを拡張したものともいわれるプログラミング言語です。もともとPHPで作られていたFacebookはHackによる開発に移り変わっています。PHPエンジニアには習得しやすく、プラスアルファとなる言語スキルです。

また、Web開発の言語としてPHPをサーバーサイドとした場合にも、クライアントサイドのHTML、CSS、JavaScriptは常に必要となる言語です。こちらも新たなバージョンやフレームワークに対応するためのスキル向上が必要となります。

PHPに関するWebエンジニアの求人・転職情報では、並行して利用されているプログラミング言語としてJava、Ruby、Pythonがよく出てきます。いずれもWeb開発現場ではよく利用される言語です。PHPに限らず案件ごとに適した言語を採用しているような現場では必要となってくるスキルです。

幅広いフェーズの開発経験を積む

PHPの求人・転職情報を参照していると、以前よりも上流工程のスキルを求められる案件が増えている傾向が見られます。コーディング、運用フェーズだけでなく、その上流となる設計やさらに上流の要件定義工程の経験・スキルを持ったエンジニアが求められています。

システム開発に従事する場合、幅広いフェーズへの対応ができるエンジニアほど、需要が高い傾向があります。これはPHPに限ったことではなく、あらゆるエンジニアにとっての課題とも言えます。

資格を取得する

PHPに関する資格の取得により、開発スキルを示すことも、今後の活躍のために役立つ方法の一つです。PHPに関する資格試験では、PHP技術者認定があります。

一般社団法人BOSS-CON JAPANにより運営されている試験です。初級、準上級、上級の3クラスに分かれており、さらに上位にはPHP技術者認定ウィザードが存在しています。

また、エンジニアとして一つの言語に限らない一般的なスキルを示せる情報処理技術者試験の取得も有効な手段です。独立行政法人情報処理推進機構の運営する情報処理技術者試験は国家資格であり、国内のIT企業ではよく知られている試験です。試験区分は複数存在し、基本情報技術者試験、応用情報技術者試験や各種のスペシャリスト試験があります。基本情報技術者試験および応用情報技術者試験ではPHP以外のプログラミング言語の知識が必要とされるため注意しておきましょう。

まとめ

PHPは2022年4月時点でもWebサーバーサイドの言語として非常に大きなシェアを持つプログラミング言語です。PHPのWebエンジニアに対しては、多くの需要が存在しており、求人・転職情報にも多数のデータが登録されています。

一方で、PHPはWebに特化した言語であり、それ以外の分野では今後の目覚ましい活躍はあまり見込まれていません。エンジニア数も多く、今後の競争が厳しくなっていくことも想定される言語でもあります。

今後もPHPエンジニアとして活躍することを考えるならば、PHPの技術スキルの向上や上流工程の実務スキル、マネジメントスキルを身に着けることが重要です。また、PHPの周辺技術となるクラウド、仮想環境、別のWebプログラミング言語の習得により活躍の幅を広げることも選択肢の一つです。

PHPエンジニアについてのFAQ

PHPエンジニアについてのFAQをまとめました。

Q1.PHPエンジニアの転職におけるスキルと年収の目安を教えてください。

レバテックキャリアの求人・転職情報をもとに目安を抽出すると、350~450万円の年収ではPHPによるシステム開発経験1~2年が目安となります。また、PHPでの開発経験が数年以上でリーダー候補となる中堅エンジニアで450〜650万円程度の年収が目安となります。

Q2. 年収600万のPHPエンジニアにはどんなスキルが求められますか?

年収600万円以上のPHPエンジニアになるためには、少なくとも数年以上のPHP開発経験を有していることが条件となります。また、PHP以外にも複数のプログラミング言語をマスターし、プロジェクトマネージャーなどの経験もあるとさらに高年収が期待できます。

Q3. PHPは主にどんな開発に利用されますか?

PHPは主にサーバーサイドの開発において使用されるケースが多く、PythonJavaと並んで上位にランクインするほど高い需要があります。PHPの象徴的な存在として挙げられるのが、CMSの代表格であるWordPressです。

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