プログラミングは副業に最適なスキル
人材不足が加速
空前のプログラミングブームが巻き起こっている令和時代。一方で、今更プログラミングを勉強しても遅いという意見も。プログラミングが将来性のあるスキルといえる根拠を解説します。
働き方改革の一環として副業が解禁となったことで、会社員が多様な働き方をすることも珍しくない時代となりました。会社員が副業をするメリットは収入面だけでなく、個人のスキルアップが図れることにもあります。そして昨今の不安定な情勢の中、これまでのような終身雇用の時代は終焉を迎えつつあり、会社に依存しない一生モノの個人スキルとして「プログラミング」が注目されています。。
また、プログラミング教育が学校で必修化されたこともあり、ますますプログラミングの認知度は上がり空前のプログラミングブームが巻き起こっています。一方で、これだけ大勢の人がプログラミングを勉強しはじめているのだから「今からプログラミングを勉強しても、もう遅いのでは?」「AIの台頭により将来的にエンジニアの仕事はなくなるのでは?」という意見もあります。
しかし、プログラミングは将来性のあるスキルだと断言できます。その理由について、3つ挙げていきたいと思います。
理由①ITニーズの需要拡大
私たちの日常生活において、プログラミングはさまざまな場所で活用されています。たとえば多くの人が毎日のように使っているInstagramなどのSNSやゲームアプリ、Amazonや楽天などの電子マーケットにもすべてプログラミングが使われています。
また、自動運転に代表されるように、これからますますハード機器はソフトウェアとつながる時代になります。スマホ1つで冷暖房が自動で付いたり、カーテンが自動で閉まったり、外出先から家の鍵を閉められたりと、あらゆる機器にソフトウェアが組み込まれるようになります。そのため企業はIT技術をより一層求めており、ITニーズの需要は現在も拡大し続けているのです。
理由の②T人材不足が加速
IT人材が不足しているということは聞いたことがあるのではないでしょうか? 実は2021年時点でのIT人材は、約30万人不足しているといわれており、2030年では約45万人もの人材が不足すると試算されています。
IT関連市場規模の拡大幅に比べて、IT人材の増加が追い付かず、今後ますますIT人材は不足していくため、プログラミングを今から勉強しても遅いということはあり得ないのです。
理由③すぐにAIに仕事が取られることはない
せっかくプログラミングを学んでも、AIに仕事を奪われてしまうのではないかと心配する方もいるかもしれません。エンジニアという仕事はただコードを書いてプログラムを作成するだけだと思われがちですが、複雑な処理をAIが記述することは不可能です。また、チームでの開発やエラー・トラブルが発生したときの対応など、できないことも多くあります。今後AI技術がどこまで発展していくかはわかりませんが、少なくともすぐにAIに仕事が奪われてしまうということは考えにくいでしょう。
エンジニア 35歳定年説って本当?
エンジニアの仕事は、納期が非常に重要での進捗次第では徹夜で働き続けることもあります。また、プログラミングは高い集中力が求められるため、体力と集中力のある年齢のうちしか務まらないという「35歳定年説」があります。しかし、この俗説はなくなりつつあり、35歳以上でもプログラマーとして働いている人は多いです。ただIT業界の革新スピードは速く新しいスキルを学び続けなければならないため、常に柔軟な吸収力を持ち続けることは大切です。
プログラミングが即金性が高く、圧倒的に高単価だから、さまざまな副業がある中で、プログラミング副業をおすすめします。
副業の種類とその内容・単価の違い
時間衝型
自分の時間と労働力の対価として報酬をもらう
データ入力や文字起こし
せどり(転売)
アルバイト
ストック型
自分のオリジナルコンテンツをネット上にストックし、いつでも収益を生み出せるようにしておく
投資(株や不動産など)
YouTuber
ブログ
※フォトストック
スキル型
自分のスキルを使いその対価として報酬をもらう
イラスト販売
Webライター
動画編集
翻訳
プログラミング
※フォトストックとは、写真素材販売サイトに登録し販売をすることで収入を得るもの。このうち、プログラミングはスキル型副業に含まれるわけですが、スキル型副業のメリットは即金性と収益性が高く、また会社員に比べると働く時間帯も比較的自由なことが挙げられます。
また、スキル型という名の通り、個人のスキルアップにもつながるため、個人の市場価値も上がることが大きな特徴です。
プログラミングの単価
スキル型副業の中でもプログラミングをおすすめする理由は、プログラミングが高単価だからです。
同じくスキル型副業として人気のある、Webライターと動画編集とその単価の違いについてまとめてみます。
Webライター
1記事あたり1,000円前後
動画編集
動画1本あたり5,000円前後
プログラミング
Web 制作1本あたり 50,000円前後
この単価目安は、初心者が副業をはじめたときのおおよその単価目安です。
たとえばWebライターの単価の場合、1記事100円というものもあれば、1記事30,000円以上のものもあり、ライターの文章力や知識力によって単価は変わってきます。
動画編集やプログラミングも同様に、案件によって単価はさまざまです。しかし、価格幅を踏まえたとしてもプログラミングの単価はほかのスキルに比べて圧倒的に高単価であることがわかります。
プログラミング案件
単価目安
プログラミングの中でも比較的かんたんといわれているWeb制作であっても5万円前後の価格帯で、プログラミングがいかに高単価であるかがおわかりいただけると思います。動画編集で月収10万円を目指そうと思うと月に20本もの動画を作成しなくてはいけませんが、Web制作であれば2つ完成させるだけで月収10万になります。
WIXなどのツールを使ったWeb制作
20,000〜 50,000円
WordPress やテンプレートによるWeb制作
50,000円~
コーティングによるWeb制作
200,000円 ~
Python などによるWebスクレイピング
20,000円~
”在宅&スキマ時間&PC1台でできる
在宅&スキマ時間でもできるプログラミングは副業にとても適しまた、PC1台あればできるため初期投資が少なくはじめられます。
ており、1日3時間の作業時間でも十分に稼ぐことが可能です。
プログラミング副業をおすすめする理由は実はほかにもたくさんあります。ここでは3つの理由を挙げていきます。
働く場所が自由だから
まず、プログラミング副業では、納品物さえきちんと収めることができるのであれば。場所は自由です。
在宅ワークはもちろん、カフェやコワーキングスペースなどでも働くことが可能ですので、子どもが小さい主婦の方でも取り組むことができます。また、働く場所が指定されず、通勤時間などの無駄な移動時間を割く必要もなくなりますので、より多くの時間を捻出することができます。
スキマ時間でできるから
プログラミング副業はスキマ時間でも行うことが可能です。著者の場合は1日3時間の作業だけで副業を実施しています(次ページ参照)。プログラミングというと長時間パソコンに向かっていないといけないというイメージがありますが、作業工程を分割することでスキマ時間だけでも十分に作業を行うことが可能です。
PC1台でできるから
プログラミング副業では、PC1台あれば実施することが可能なため、初期投資が少ないことが特徴です。おすすめのパソコンについては、第1章Sec.09 「プログラミング副業をはじめるために必要な環境」で解説しています。
文系プログラミング副業の需要は高まっている
エンジニアの種類
プログラミングというと「理系」のイメージが強く、文系出身がプログラミングを勉強したところで、理系プログラマーには敵わないのでは? と思う方も多いはず。実はそうでもありません。
文系プログラマーの需要エンジニアにもいろいろな種類がある
プログラミングやエンジニアというと理工学部や情報工学部出身の人が多く、一般的には「理系」のイメージが強いのではないでしょうか? 本書を読まれている皆さんの多くは、プログラミング未経験の文系出身にもかかわらず、副業でプログラミングを使って稼ごうとしていると思います。だとすると、専門的に学んできた理系出身、本職のプログラマーには敵わないのではないか? せっかく勉強しても案件が受注できないのではないか?と思う方もいるかもしれません。しかし、エンジニアと一口にいっても実はたくさんの種類があり、難易度もさまざまです。
文系プログラミング需要が多いわけ
Web制作エンジニアは文系の人でも挑戦しやすく、ねらい目の領域です。なぜかというと、専門的にプログラミングを勉強してきた理系の本職プログラマーは、この領域にあま
り入ってこないからです。しかし、一方で、Web制作を含むフロントエンジニアの需要は高く、案件数も多いという現状があります。
下の表は、クラウドソーシングサービスに登録されている実際の案件数の事例ですが、Web制作の案件数がもっとも多いことがわかります。
ジャンルと案件数
Web制作
1,131件
Webシステム開発
839件
アプリ開発
197件
サーバー保守管理
115件
つまり、フロントエンジニアになる理系プログラマーが少ないにもかかわらず、フロントエンジニアの需要は高く、案件数も多いのです。
Web制作を含むフロントエンジニアは、文系出身のプログラミング未経験者でも独学でも十分に習得できる領域です。これが文系プログラミング需要が多い理由なのです。
エンジニアとプログラマーの違い
エンジニアとプログラマーは同じものと思われがちですが、実は大きく異なります。かんたんにいうと、エンジニアはクライアントが作りたいと思うシステムの詳細を聞いて設計書を書く人で、プログラマーは設計書通りにコードを書いてシステムを構築していく人です。
需要の高いプログラミング言語の紹介
プログラミング言語は、ある程度のユーザー数がいる言語に限っても250言語以上存在しています。それぞれの言語によって得意不得意があり、活用先の技術や需要も異なります。まったく需要のない言語を勉強しても副業として成り立ちませんので、プログラミング学習の種類に応じてどのくらいの需要があるのかをチェックしておくことが重要です。
下記は、クラウドソーシングサイトに登録されている言語別案件数と転職市場における言語別のエンジニア求人数の事例を表したものです。
言語と案件数
HTML 70,679 件
Java 5492,件
PHP 23,828 件
JavaScript 6,075件
CSS 21,073 件
JavaScript 10,464 件
Python 3,138件
Java 5,492件
Excel VBA 4,015 件
言語と求人数
Java 7,965件
PHP 5,787件
C# 3,020 件
Ruby 3,829 件
C++ 2,038件
Python 3,493件
Swift 1,780 件
これを見てもわかる通り、転職に需要がある言語と、クラウドソーシング上で需要がある言語だけでもまったく違います。副業として見るべきは、クラウドソーシングサイトの案件数です。
ここからは少し違った観点からプログラミング副業をはじめるためのスキルについて解説します。プログラミング副業をするうえで必要なのは、プログラミング知識だけではありません。副業とはいってもやることは個人事業主と同じです。個人で事業を進めていくためにはさまざまなスキルが必要になります。
個人で事業を進めていくためのマインド
当事者意識
プログラミング副業をするうえでは、当事者意識が必要です。当事者意識とは、主体性・責任感ともいい換えられます。クライアントから仕事を請け負う以上、主体性を持って仕事に取り組む姿勢がなければ仕事がそもそも成り立ちません。また、責任感を持って仕事を最後までやりきることができなければお金をもらうことはできません。
たとえば会社員であれば、会社から役割が与えられ、やるべき仕事内容も与えられることが多いので、指示されたことをこなせば、とりあえずお給料がもらえます。しかし普段からいわれたことしかできない、受け身で仕事をしている人は、プログラミング副業を行うことは難しいといえるでしょう。プログラミング副業を行うためには、自ら考え、判断し、行動しなければいけません。当然どのように行動すべきか誰も教えてくれませんし、マニュアルもありません。当事者意識を持って行動できるスキルがプログラミング副業には必要です。
ここでチェック! 当事者意識がない人の特徴
他力本願で受け身で仕事をしている
マニュアルがないと動けない
途中で物事をあきらめてしまう
いいわけが多い(人のせいにする)
自分で判断、決断ができない
タスク管理能力
プログラミングに限らずですが、副業をするうえではタスク管理能力は必須スキルになりとが多いからです。たとえば、ホームページ作成であれば、全体レイアウトの作成・ページ構成検討・テキストの文字起こし・画像探しや加工・サーバーの準備など、1つのを細かいタスクに分割し、毎日少しづつ作業していく必要があります。その際に、各タスクの進捗状況をしっかり管理し、実行していく力がないと納期までに間に合いません。
会社員の場合は、副業に充てられる時間は多くても1日数時間だけです。この限られた時間内でクライアントの望むアウトプットを必ず出すためにはタスク管理能力が重要です。
また、「副業に充てられる時間をそもそも増やすこと」も、タスク管理能力の1つといえます。私たちは毎日生活しているだけで、顔を洗う・着替える・仕事に行く・買い物をする・ごはんを食べる・寝るという多くのタスクをこなして生きています。ここに副業時間を入れこもうとするわけですから、今まで通りの生活をしていては、副業タスクをこなすことはできません。日々のタスクを把握し副業タスクを入れられるように管理できる力が重要です。
まず、自分が日々どんなタスクをこなしているのかを洗い出し、そこに優先順位を付けてみてください。そして優先順位の低いタスクは辞めてみることも1つの手かもしれません。たとえば、残業を辞める・SNSを見ない・朝布団の中でダラダラしない・飲み会に行かない、などです。もちろん、優先順位は人によって違いますが、副業の優先順位を上げすぎて本業に支障が出てしまっては本末転倒だと考えています。
おすすめ! タスクは1週間トータルで管理しよう
私は1週間トータル法というスケジュール管理法を実施しています。これは、1週間内で実施すべきタスク目標を決め、もし実施できなかった場合はその1週間内で必ず調整をする方法です。また、「スキマ時間が30分しかない」と思うと、ダラダラと何もできずに終わってしまうのですが、これが1日4回あれば2時間、1週間トータルすると14時間もの時間があることになります。
このように1週間トータルで考えると「14時間もの時間があるのだからできることがあるはずだ!というモチベーションを保つことができ、スキマ時間を有効に活用する習慣が身に付くのでおすすめです。
プログラミング学習をはじめる前に身に付けておくべき「ITリテラシー」とは
プログラミング学習をはじめる前に、まずは基本的なITリテラシーを身に付けておくこと
をおすすめします。基本的なITリテラシーやパソコンのしくみを知っておくと、プログラミング勉強にもスムーズに入ることができますし、学習中に何か問題が発生したときに解決方法にたどり着きやすくなります。
ITリテラシーには、情報基礎リテラシー・コンピュータリテラシー・ネットリテラシーの3種類があります。
情報基礎リテラシーとは、かんたんにいうとインターネット上から正しく有益な情報を見つけ出す能力のことです。プログラミング勉強を進めていくと必ずわからないことが出てきます。その際にインターネットで調べて解決する力が低いと前に進むことができません。
コンピュータリテラシーとは、コンピュータを操作する技術、あるいは知識を意味します。
そもそもプログラミングはパソコンを用いて学習するわけですから、コンピュータの基本的操作ができなければはじまりません。コンピュータの基礎知識を付けるためにおすすめなのが、「ITパスポート試験」です。ITパスポート試験とは、「情報処理の促進に関する法律」に基づく国家試験で、ITについて共通に備えておくべき基礎知識を学ぶことができます。合格率は約50%程度で、知識ゼロからでも十分合格できます。
ネットリテラシーとは、インターネット上の情報の正確性を判断したり、セキュリティ対策を講じられる力のことです。インターネットを利用していると個人情報の流出やウイルス感染、不正アクセスによるなりすましなどのリスクがあります。これらのトラブルに巻き込まれないためにもネットリテラシーの向上に努めておいてください。
プログラミング適性検査について
そもそも、あなたにプログラミング適性があるかどうか診断するテストがあります。「CAB検査」は日本SHL株式会社が制作した、多くのIT企業で実際に運用されている適性検査です。
よく文系の就職試験で用いられているSPI試験のエンジニア版といえばイメージしやすいでしょうか。自分にプログラミング適性があるかどうかチェックしてみるのもよいかもしれません。
独学での具体的な学習方法を4つ紹介します。どれか1つというよりは、合わせ技がおすすめです。独学の場合は費用が安く抑え独学の費用目安られる反面、学習期間は長くかかる傾向があります。
プログラミング習得方法
プログラミングスキルはおもに2種類の習得方法があります。独学orスクールです。具体的な学習方法と、メリット・デメリットについて解説します。
習得方法は大きく分けて2種類
これからプログラミングを勉強してみたい! という方はまず、プログラミングを学ぶ方法として、独学かスクールに通うかで悩むと思います。もしあなたがエンジニアとして転職したいというのであれば、間違いなくスクールに通うべきとだと断言できますが、副業で少し稼ぎたいだけなのであれば、必ずしもスクールが必要とはいい切れません。実際に著者は独学で副業をスタートさせています。習得したいプログラミング言語にもよりますが、Web制作(HTML / CSS)などであれば独学でも十分可能なのです。
ここでは、独学・スクールそれぞれの方法における具体的な学び方を紹介したうえで、メリット・デメリットをまとめていきます。
プログラミングスキルの習得方法と期間・費用目安
本
約4カ月
3,000円前後
アプリ
約3か月
無料~3,000円前後
動画
約3か月
無料~3,000円前後
学習サイト
約4か月
無料
オンラインスクール
約3か月
数万円前後
通いスクール
約3か月
数十万円戦後
プログラミングの学習方法4つ
1、本で学ぶ(学習期間:約4カ月費用目安:3,000円前後)
プログラミングを本で勉強すると、体系的にプログラミング言語を学ぶことができます。たとえばHTML/CSSの本を読めば、Webサイトが1つ作ることができるようになると思います。本の選び方のポイントは、発行日を確認することです。プログラミング言語は日々進化していますので、古い本だとバージョンが異なり、うまく動かないケースもあります。
また、プログラミングコードの解説集のようなものより、1つの作品を作ることを通してプログラミング知識を教えてくれるような本がおすすめです。
本を使った学習では、基礎的な知識やしくみを身に付けることができる一方、理解したつもりになっただけで、実際にプログラミングに触れないと実践的なスキルは習得できません。そのため、指南書として1つ持っておき、あとはほかの学習方法と併せて実際に手を動かしていくことをおすすめします。
下の3冊を手を動かしながら読めば、WebサイトやWebアプリが作れるようになり、その上副業可能なレベルになります。
1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座 [ Mana ] 価格:2486円(税込、送料無料) (2021/10/26時点)楽天で購入 |
いちばんやさしいJavaScriptの教本第2版 ECMAScript 2017(ES8)対応 人気 [ 岩田宇史 ] 価格:2420円(税込、送料無料) (2021/10/26時点)楽天で購入 |
いちばんやさしいPHPの教本第2版 人気講師が教える実践Webプログラミング [ 柏岡秀男 ]価格:2178円(税込、送料無料) (2021/10/26時点)楽天で購入 |
2、アプリで学ぶ(学習期間:約3カ月 費用目安:無料~3,000円前後)
プログラミングスキルを身に付ける方法を知ろう
プログラミングを学習できるアプリを活用する方法です。有名なサービスに、「Progate」(プロゲート)というサービスがあります。本来ProgateはWebサービスなのですが、アプリ版もありゲーム感覚で楽しく学習することができます。無料会員だと初級編しか受けられませんが、月額1,078円の有料会員だと基礎から実践レベルまで84レッスンが受講可能になります。
3、動画で学ぶ(学習期間:約3カ月費用目安:無料~3,000円前後)
今は、YouTube動画を使って無料でプログラミングを学ぶことができます。現役エンジニアがオンラインスクールさながらの講義動画をアップしているので、うまく活用すれば説されていることが多く、体系的に全体像を把握することが難しいです。そのため、本で料で学ぶことができます。ただし、無料動画の場合は、プログラミング知識を部分的に解基礎知識を学んでからYouTube動画を見るという方法がおすすめです。
また、有料動画を活用するという方法もあります。たとえば「ドットインストール」は、3分動画で少しずつ勉強できる学習サービスです。ひとつひとつの動画が短いので、忙しくてまとまった時間を確保できなくても、スキマ時間に勉強を進められます。月額1,080円で、基礎から応用まで幅広くに学ぶことができます。また、「Udemy」は世界最大級の学習プラットフォームで、10万以上の動画講座を購入することができます。現役エンジニアから実践的なスキルを学ぶ際に応用編として利用してください。
学習サイトで学ぶ(学習期間:約4カ月、費用目安:無料)
プログラミングについて解説されている学習サイトは多くあります。「シラバス」というプログラミング学習サイトは、初心者向けのWebデザインとWebアプリ作成を学ぶことができます。知識を学ぶというよりは、実践していく中でスキルを身に付けていくことができきるため、初心者にも取り組みやすいです。
「ミニツク」は、Rubyの開発者が在籍している運営会社が提供している無料の学習サイトです。ブラウザから手軽にRubyを学ぶことができます。
スクールの費用目安
プログラミングスクールにも種類があり、オンライン講座か通い型のスクール、もしくはその併用型です。スクールの最大の利点は効率よく学べて、挫折しにくいことです。
オンラインスクールと通い型スクール
オンラインスクールで学ぶ(学習期間:約3カ月費用目安:数万円前後)
オンライン学習では映像や動画を使ったわかりやすいカリキュラムが準備され、ビデオ通話やチャットで講師とのやり取りもできるので、初心者でも安心して学習することができます。また、オンライン学習は自宅や出先でも行うことができ、場所を選ばないため、都心部以外でも気軽に受講することができます(通い型スクールは都心で開催されていることが多いです)。
通い型スクールで学ぶ(学習期間:約3カ月 費用目安:数十万円前後)
通い型スクールでは、実際に教室まで出かけて行って学習します。教室に学習に必要な環境がそろっており、パソコンなども準備する必要がないこともメリットです。また、通い型スクールの場合、講師のほかにも同じ志を持つ仲間にも出会えるため、圧倒的に挫折しにくいです。ただ、価格がどうしても高くなってしまうことと、場所が限られてしまうので、受講ハードルは高いです。
プログラミングスクールのメリット
プロの講師から効率よく学ぶことができる
多くのプログラミングスクールでは、現役のエンジニアが講師となり、ほぼマンツーマンで指導を受けることができます。またカリキュラムやノウハウが確立されており、習得までの最短ルートで教えてくれるため、初心者でも効率的に学ぶことができます。
また、プログラミングは学習開始前にPCの環境構築が必要です。言語によってはこの時点でハードルが高く、初心者では学習のスタートラインに立つことすらできない場合もあります。その点スクールであれば、環境構築のサポートもしてもらえます。プログラミングの勉強をスムーズにはじめられるということも、1つのメリットです。
質問ができる(双方向コミュニケーション)
プログラミングを勉強していくと、必ずエラーの壁にぶち当たります。わからない部分が解決しないまま学習を進めていってしまうと、最終的に理解ができなくなります。プログラミングスクールの場合は、一方的な情報インプットだけではなく、相互にコミュニケーションが取れ、気軽に質問ができることがメリットです。
モチベーションが保てるので挫折しにくい
プログラミングスクールの場合、一緒に勉強する仲間や、講師と交流を持つことができるので、モチベーション維持につながります。また、費用がかかっている場合が多いので「お金を払っているのだから」というモチベーションで挫折しにくいという側面もあります。
仕事の紹介がある
プログラミングスクールの卒業生には、スクールから転職のサポートや、案件受注のサポートが受けられることもあります。中には転職できなければ全額返金というスクールもあります。スキルを身に付けても、実際に仕事につながらなければ意味がありません。プログラミングの世界は、実績がすべてです。はじめは何も実績がありませんので、なかなか案件を獲得することができません。その点、スクールの場合は、仕事の紹介をしてくれるというメリットがあります。
また、スクールに通うと横のつながりを持つことができます。スクールで出会った仲間とチームを作って、一緒に仕事をしたりすることも可能です。
プログラミングスクールのデメリット
費用が高い
多くのプログラミングスクールは、受講料が高額で気軽には受講できません。しかし最近では、オンライン講座など受講料が比較的安いクールや、転職できなければ全額返金されるようなスクールもありますので、うまく活すれば比較的安価に受けられる場合があります。
通学時間がもったいない
有名なプログラミングスクールは都心に多く、スクールまで通わなければいけません。特に社会人であれば貴重な時間を往復の通学時間で削られてしまうのはかなりの痛手です。
受講期限があり、学習ペースが決められている
プログラミングスクールの場合、受講期限がありその期限内に修了しなくてはいけませんので、学習ペースはカリキュラムに左右されます。レベルの高いコースを受講してしまえば、そのペースについていけないこともあり、自分のペースで学習することができません。また、課題が決められているので、自分が好きなものだけを学びたいということはできません。
自分で解決する力が身に付かない
プログラミングスクールでは、講師に気軽に質問できてしまう反面、自分で解決する力プログラミングスキルを身に付ける方法を知ろうが身に付かない可能性があります。プログラミングに限らず、何かを学習するときにすぐに答えを見てしまうと全然覚えられませんが、自分で考え調べて導き出した回答は記憶に残ります。
副業につながるとは限らない
プログラミングスクールでは卒業後に転職サポートをしているところは多いですが、学んで副業で活かそうと思っている人にとっては、スクールに通ったからといって必ず副業のための仕事の紹介をしているところはあまりありません。そのため、プログラミングをができるとは限りません。むしろスクールに過度な期待をして、後悔する可能性もあります。
無料体験して、プログラミングの基礎文法だけでも習得するのはおすすめです。基礎があるだけで、独学のスピードが圧倒的に上がります。下記2校どちらかで体験してみることをおすすめします。
中高年に特化したプログラミングスクール【TechGardenSchool】
副業開始までのロードマップ
スクールや独学で基礎スキルを習得したからといって仕事ができるわけではありません。実際に副業を開始するまでの具体的な行動(ロードマップ)について解説します。プログラミング副業をはじめとするスキル型副業では、知識量よりも実績のほうが重要視されます。どんなに高いスキルを身に付けていたとしても、実績がないと仕事につながらないわけです。そこで、副業開始前に実績を作っておく必要があります。実績といっても大層なものを作る必要はありません。まずはかんたんな作品を1から自分で作り、それを作品集としてWeb上に公開しておきましょう。この作品集のことを一般的にポートフォリオといいます。ポートフォリオを充実させたうえで副業を開始することで、仕事をスムーズに軌道に乗せることができるでしょう。
では、具体的にどのようにポートフォリオを作っていくのか、副業開始までのロードマップを紹介します。
実際に受注を受けるまでのステップ
Step1 :学んだ知識をアウトプットし、とにかくトライ&エラー
Step2:自分で1から作品を作ってみる
Step3:知り合いのサービスを無料で作ってみる
Step4:ポートフォリオを作る
Step5:クラウドソーシングサービスで受注してみる
Step1:学んだ知識をアウトプットし、とにかくトライ&エラー
Step1 :学んだ知識をアウトプットし、とにかくトライ&エラー
プログラミングはとにかく、インプットとアウトプットを繰り返すことがとても重要です。学んだ知識を使ってアウトプットをし、エラーをたくさん出しましょう。エラーを解消するたびに知識レベルがアップしていきます。
step2:自分の作品を1から作ってみる
学んだスキルを活かして、自分で1から作品を作ってみましょう。何を作ってよいのかわからないという人は、模写がおすすめです。すでにあるサービスやWebサイトをそっくりそのまま同じものを作ってみましょう。模写といわれても最初は何から書いていけばよいかわからないという方は写経をしてみましょう。サンプルコードや実装例を自ら打ち込んで、実行をしていくだけです。ただし、コピー&ペーストは厳禁です。自らの手でひとつひとつ書いていきましょう。しかし、何も考えずにひたすら書き写すだけでは時間の無駄になります。書き写しながら、意味をきちんと考え、わからない部分は都度調べて解決していきましょう。このステップが最初の難関になりますが、大切なのは、最後まで作り切ることです。とにかく、1つ作品を作り上げてみましょう。
step3:知り合いのサービスを無料で作ってみる
Step2を乗り越えたら、家族や知り合いのために、1つサービスを無料で請け負ってみましょう。知り合いに作ってほしいサービスをヒアリングして、ヒアリングした内容をもとに、サービスを作ってみる練習をするのです。無料で請け負うので、失敗してもリスクはありませんし、成功すればものすごく感謝されます。
Step4: ポートフォリオを作る
いくつかサービスを作ってみたら、それをポートフォリオとして公開しましょう。単に作品を羅列して掲載するのではなく、サービスのコンセプトや機能の説明、使用したスキルなどの説明文も一緒に付けましょう。ポートフォリオは作品集ですがかんたんなプロフィールや問い合わせ先も載せておきましょう。
Step5:クラウドソーシングサービスで副業を開始する
いくつか練習をしてみて、ある程度作品を作り上げる力が付いてきたら、クラウドソーシングサービスで受注をしてみましょう。クラウトソーシングサービスとは、仕事を発注したい人と仕事を受注した人をつなぐマッチングサービスです(クラウドソーシングサービスについては次章で詳しく解説)。はじめて副業をする方にとって、クラウドソーシングサービスは非常に便利なサービスです。
私がプログラミングスキルを習得した方法
ここで、私がプログラミングに出会ったきっかけ、スキルを習得するまでの学習法についてお話しします。
プログラミングに出会うまで
著者は教育学部出身です。大学時代はプログラミングとは無縁の世界でした。その後、事務系の職場に就職。当然仕事上でもプログラミングにはまったく触れることなく過ごしていました。しかし、自身の出産を機に短時間勤務に移行したことがきっかけで、短時間でも生産性を落とさずにアウトプットを出す必要に迫られました。そこで出会ったのがExcel VBAです。事務作業が劇的に効率化されたことに感動を覚え、これをきっかけにほかのプログラミングにも興味を持ちはじめ、さまざまなプログラミングに触れていくようになりました。
実際に習得した方法
著者が実際にプログラミングを習得した方法は言語によって異なります。
Excel VBA:独学で基礎を学び、その後2日間の通い型スクールで体系的に学ぶ。
HTML/CSS:独学で基礎を学び、Web制作副業を通してスキルアップしていき習得。
PHP / JavaScript:独学で学習中。
Python:オンラインスクールで学ぶ。
独学・スクールを両方経験してみて思ったこと
独学・スクールを両方経験してみてわかったことは、独学の場合 「基礎の基礎を知らないまま進んで行ってしまう可能性があるということ」です。たとえるとするならば、そこそこ英語が話せるのに、「I have a pen.」と書くときに、”T” を大文字で書くことを知らない」というような状態です。しかし、副業をするうえでは、コード知識が多くあることよりも、Webサイトやサービスが作れることのほうが重要だと考えているので、独学でも問題ないと考えています。ただし、チームや企業に属して大きな仕事をしていくのであれば、上記の理由からきちんとスクールで学ぶべきだと思います。
クラウドソーシングサービスって何?
クラウドソーシングサービスとは、仕事を依頼したい人と仕事を受注したい人をつなぐマッチングサービスです。おもにフリーランスや副業の仕事の場として利用されています。
「crowd(群衆)」と「sourcing (委託)」をかけ合わせた造語で、不特定多数の人材に仕事を発注したり募集したりするビジネス形態のことをいいます。
不特定多数(群衆)の持つスキルやセンスを活かせる場を提供するサービスのことで、おもにオンライン上で取引が行われます。
現在、国内には約200以上のクラウドソーシングサービスが存在するといわれています。副業・兼業との相性もよいので、昨今の働き方改革・副業解禁の追い風を受け、クラウドソーシングサービスの市場規模は今後ますます拡大していくと予想されます。
クラウドソーシングサービスでおもに取引されているジャンルには、以下のようなものがあります。
●デザイン制作系:ロゴ作成、チラシ作成、ポスター作成、名刺作成
●Webサイト制作:ホームページ作成、バナー・ヘッダー作成、ECサイト構築
●プログラミング系:Webシステム開発、アプリ開発、Excelマクロ作成
●ビジネスサポート:データ入力、文字起こし、秘書、データ集計、資料作成
●動画作成:動画制作、アニメーション制作、動画編集、サムネイル制作
●ライティング:文章作成、ブログ記事作成、シナリオキャッチコピー作成
●翻訳・語学
クラウドソーシングサービスのメリットとデメリット
クラウドソーシングサービスを利用することで、受注者・依頼者ともにメリット・デメリットがあります。
メリット
・仕事を選ぶことができる
・好きな時間に働ける
・好きな場所で働ける
デメリット
・依頼者がどんな人かわからない
・手数料を取られる
・低単価な案件が多い
受注者のメリットとデメリット
クラウドソーシングには多くの仕事内容が募集されており、仕事内容・報酬の条件を見て好きな仕事を選ぶことができます。働く時間も基本的には自由で、スキマ時間を活用して仕事ができるメリットがあります。また、オンライン上で取引が完結するので場所に制限がなく、直接クライアントと会うこともないので、交通費も不要です。
一方で、デメリットとしてはクライアントがどんな人なのかがわからないという点が挙げられます。中には、当初の内容とは違う作業が追加になったにもかかわらず追加料金を支払わない人や、の進行中に音信不通になってしまう人もいるので、本当に信頼できる依頼者なのか見抜く必要があります。またクラウドソーシングサービスの場合、サイト側に手数料を取られてしまうため、手取りが少なくなります。加えて、そもそも登録されている案件自体が市場価格に比べて低単価である場合が多いです。
依頼者側のメリットとデメリット
依頼者側としては、一部の業務をアウトソーシングによって作業分担を図ることができます。たとえば単純作業をアウトソーシングし、よりクリエイティブな事業などに充てる時間を増やすことができます。また、採用コストをかけずに人材確保をすることができるというメリットもあります。そして、クラウトソーシングサービスの単価は市場価格に比べ安価で取引されている場合が多く、低コストで発注することが可能です。一方でデメリットとしては、業務を外部に出すことでセキュリティ面の心配があります。
場合によっては自社の機密情報を教えなくてはいけないこともあります。そして、受注者がどんな人なのかわからないのでその見極めが難しいこともデメリットの1つです。
クラウトソーシングサービスは、おもに提案型と受注型の2種類があり、提案型の取引方式にはタスク・コンペ・・時給の4つの方式があります。
クラウドソーシングサービスの種類
クラウトソーシングサービスには、おもに2種類のタイプがあります。
提案型
仕事をしたい人が提案を出すタイプ
受注型
依頼者側が仕事の案件を投稿し、受注者を募集。
受注者側が自分のスキルや条件を公開し、発注者を募集するタイプ
提案型のやり取りイメージ
来月までにホームページを作ってほしいんだけど、予算は10万くらいです!どなたかいませんか?
私は、こんなスキルを持っています!
たとえば10万くらいでこんなサイトを作れますよ!
はい!提案です!私ならこんなものがいくらで作れて、納期は来月にできます!
いちばんうちの要望をかなえてくれそうな人を見つけたぞ!
こんな依頼をしたいのですがお願いできますか?
10人くらい応募してくれたけど、いちばんよさそうなAさんにお願いしよう!
よろしくお願いします!!
提案型は、自ら能動的に仕事を獲得しにいくことができます。仕事の案件一覧があり、受注したい仕事に対して応募(提案)するスタイルです。応募者の中からもっともよい条件だった人をクライアントが選ぶ形で取引が開始されます。提案型は自ら受注できそうな案件にいくつでも応募することができるため、能動的といえます。
受注型は、受動的に仕事を受ける形になります。別名スキルシェアサービスともいわれていますが、メルカリのスキル版というとイメージしやすいと思います。自分のスキルを出品しておき、購入者がいれば取引が成立するという流れになります。こちらは、スキルを出品したらあとは購入されるのを待つことしかできませんので受動的といえます。
提案型の4つの取引方式
提案型の場合、取引方式は4つのパターンがあります。
タスク方式
データ入力やアンケートといった比較的かんたんな事務仕事などに使われることが多く、1つのタスクに対して複数の納品をお願いしたい場合に活用されます。受注者はあらかじめ用意された「タスク」を完了すれば終了という取引方式です。
仕事内容例
アンケート回答
PC入力データ収集作業
口コミ、サービスの感想
コンペ方式
ロゴ作成などデザイン系の仕事に活用されることが多く、その名の通りコンペティション
Competitionが実施されます。たとえば、ロゴ作成の場合だと案件依頼に対して、受注者がロゴ制作をし、実際に成果物を提案します。ほかの人が提案しているロゴ画像も公開されることが多いので、当選しなかった提案の盗用防止にもなりますし、提案が公開されることで「ほかの人と違う種類の提案をしよう」という心理が働き、似たアイデアに偏ってしまうことを防ぐ効果もあります。
仕事内容例
チラシ作成
ロゴ作成
パッケージデザイン方式
発注者が掲載した案件に対し、受注者が見積もりを提案する取引方式で中長期的なプロジェクトで活用されます。依頼者側の見積や計画などの条件に合った受注者と取引をする
方法で、Web制作は方式が多いです。
仕事内容例
動画作成
Webライター記事作成
Webサイト作成
日時給方式
言葉通り作業時間に対して時給が発生するような取引方式です。リモートで仕事を行い、時間報酬をいただくようなパターンもあれば、相手先に常駐して月額報酬をいただくようなパターンもあります。高度なシステム構築や継続的に業務契約するような場合に活用されます。
仕事内容例
開発エンジニア
Webサイト保守運用
オンライン秘書
初心者が選ぶべきクラウドソーシングサービス
まず、副業初心者が最初に選ぶべきクラウドソーシングサービスは、「受注型」のサイトです。なぜなら、自分のスキルや条件を最初に提示しているので、自分のスキルでできる範囲内の依頼だけを受けることができるからです。初心者のうちは、自分のスキルにあまり自信がないはずです。できること・できないことをあらかじめ明示しておくことで、そもそも依頼者が依頼をしてくるときに、対応可能範囲を認識したうえで依頼をしてきてくれます。そのため、スキル以上の要求をされることがありません。
一方、提案型の場合、受注したい仕事に対して応募(提案)するスタイルです。同じ案件に複数のライバルが応募をし、よりよい提案をした人がクライアントに選ばれる形になります。そのため、クライアントに選んでもらうために、自分のスキルを過大に提案してしまいがちです。そうすると、のちのち取引がはじまったあとに、トラブルになりかねません。初心者のうちは、受注型サイトでスキルを磨き、そのあとに提案型サイトへ挑戦することをおすすめします。提案型サイトへ移行したら、まずはタスク方式の案件を受注してみて、
クラウドソーシングサービスの使い方に慣れてみましょう。そのあと、方式→
コンペ方式→時給方式と挑戦していくのがよいでしょう。
クラウドソーシングサービス取引の安全性
クラウドソーシングサービスでは、いずれの取引方式においても受注者と依頼者の間にクラウドソーシングサービスの運営会社が入ります。これにより双方にとって安心・安全な取引が可能になっています。
安全な報酬の支払いのしくみ
フリーランスが個人で仕事を受注する場合、発注→作業→納品→支払いという流れが一般的です。成果物を納品してからの支払いになるため、納品したのにお金が支払われない!という持ち逃げのリスクがあります。しかし、クラウドソーシングサービスの場合は、発注→クラウドソーシングサービスへ支払い→作業→納品→クラウドソーシングサービスから受注者へ支払いという流れになり、作業着手前に、いったん運営会社がお金を預かってくれます。これにより、支払いトラブルのリスクが低減されます。
評価制度のしくみ
ほとんどのクラウドソーシングサービスで、評価制度が導入されています。これにより、過去にどんな仕事を受けていて、どんな評価を受けてきたのかを事前に知ることができるため、依頼者・受注者ともに信頼できる人かどうか見極める1つの指標になっています。たとえば評価ポイントには以下のようなものがあります。
納期
決められた納期通りに納品できたか
クオリティ:成果物の品質がよいか
コミュニケーション:取引の中で丁寧・迅速なやり取りができたか
トラブル時にも安心できるしくみ
クラウドソーシングサービスが間に入っていることで、トラブル時にも仲介に入ってくれます。取引はすべてクラウドソーシングサービスサイト内のメッセージ機能(取引専用ルーム)で行いますので、詳細なやり取りもすべて運営側で見ることができます。たとえば変ないいがかりを付けられたり、脅されたりといった場合に運営側へ通報すれば適切に対処してくれますので安心です。
おもなクラウドソーシングサービスとその特徴
ここでは、国内で利用できるおもなクラウドソーシングサービスについて3つ紹介します。
ランサーズ
日本で最初にできたクラウドソーシングサービスで歴史もあり、案件数も多いことが特徴です。2021年7月現在、約6,000件の仕事が登録されています。ランサーズは主として提案型(依頼者側が案件を投稿し受注者を募集するタイプ)のサイトです。のちにスキルパッケージというスキルの出品機能が追加され、クリエイターが1~7日内に納品できるものを商品とし、依頼者側がスキルを購入することもできるようになりました。
ココナラ 公式URL→ココナラ 
「みんなの得意を売り買いするスキルマーケット」というのがキャッチフレーズで、ほかのクラウドソーシングサービスに比べてカテゴリ数が多く、ビジネス系カテゴリにとどまらずバラエティに富んでいることが大きな特徴です。
登録数も非常に多く、約35万件のスキルが登録されています。ココナラはほかのクラウドソーシングサービスとは違い、実際にクライアントと会って取引を行うココナラミーツというサービスがあったり、スキルや知識を常時有料公開しておくことで、購入者が好きなときに記事を購入できたりするようなブログ機能も付いています。ココナラは、主として受注型(受注者側がスキルを公開し、依頼者を募集するタイプ)のサイトですが、公開依頼という機能がのちに追加され、依頼者が仕事を募集できるようにもなりました。
クラウドワークス 公式URL クラウドワークス 
クラウドワークスは、国内最大級のクラウドソーシングサービスです。クラウドワークスでの登録案件数(募集中)は約9,000件です。クラウドワークスでは、デザイン制作やライティングなど比較的かんたんな案件が多く登録されており、ランサーズに比べるとシステム開発案件など大がかりな案件は少なめです。
システム手数料の比較
クラウドソーシングサービスを利用すると、受注金額(税込)に応じてシステム手数料がかかります。ランサーズやクラウドワークスは金額に応じて手数料が異なりますが、ココナラの場合は一律です。ただし、ココナラの場合は購入者側も手数料を5%払っているので、1つのサービスに対して25%の手数料が取られていることを考えると少し高めの設定です。
また、手数料の引かれ方にも違いがあります。ココナラとクラウドワークスは、受注金額から差し引かれて受注者へ手取りが支払われるのに対して、ランサーズは、希望受注金額を提示すると、発注者側へ手数料が上乗せされて表示されるようなしくみになっています。
実際にクラウドソーシングサイトに登録してみましょう。ユーザー登録に必要なものやプロフィール・サービス概要の書き方につい登録に必要なものプロフィールのコツて解説します。
ユーザー登録に必要なもの
クラウドソーシングサービスでお仕事を開始するためには、以下のものを準備しておきましょう。
メールアドレス
絕地許歷
運転免許証
本人確認書類
ユーザー登録が完了したら、本人確認書類(氏名、生年月日、住所、有効期限が確認できるもの)が必要です。
例:運転免許証、健康保険証、パスポート、
住民票、住民基本台帳、在留カード (特別永
住者証明書)、国民年金手帳、共済組合員証、
障がい者手帳など
プロフィールを書く
ユーザー登録が完了したら、プロフィールを作成します。プロフィールはお仕事をするうえで非常に重要になります。クラウドソーシングサービスはオンライン上での取引になりますので、プロフィールを見て信頼できる人だなと思ってもらえるかどうかで受注率はかなり変わります。
プロフィールの書き方のポイント
顔写真を載せて信頼度を上げる
プロフィール写真は、実物の顔写真がベターです。オンライン上の取引となりますので、依頼者も相手の顔が見えていたほうが安心です。また、女性らしいデザインを頼みたいなというような場合に、顔写真が女性ですとそれが依頼の決定打になることもあります。もちろん必ずしも写真を載せなければいけないというわけではありませんので、載せたくないという場合は斜めから撮って顔がはっきりわからないように工夫したり、似顔絵のイラストを使用したりするとよいでしょう。
自己紹介の書き方のコツは、あなたの人となりや人間性がわかるように書くことです。
何度もいいますが、クラウドソーシングサービスはオンライン上のみの取引です。依頼者に信頼感を与え、仕事をお願いしてみよう! と思ってもらえるようにしなければいけません。一見業務には関係ないような趣味などを書いて親近感を持ってもらうというのも1つの手です。
スキルや対応可能スケジュールを簡潔に書こう
自分のスキルや資格をアピールしましょう。スキルというと大層なものを考えてしまうかもしれませんが、「得意分野」を書けばOKです。また、関連資格を持っている場合は記載しておきましょう。さらに、対応可能スケジュールや時間帯も書いておくとよいでしょう。
実績やポートフォリオを載せよう
クラウドソーシングサービスでは実績がすべてといっても過言ではありません。しかし、はじめてクラウドソーシングサービスに登録するほとんどの方は実績がないと思います。その際に、自分の作品を作ってみたり、知り合いのサービスを作ってみたりした実績が重要になってくるのです。そのクラウドソーシングサービスでの実績はなくても、今までにこんなものを作っています!という実績があればよいのです。これらの実績をポートフォリオ(作品集)として、画像などで見せるようにしましょう。
とはいっても、実績が1つもない! という人はなぜクラウドソーシングサービスに登録したのか、どんな人の役に立ちたいと思っているか、これからどんなサービスをしていきたいと思っているかの展望を書きましょう。
認証関係は必ず実施しておこう
本人確認や電話認証・機密保持契約など、クラウドソーシングサービスによってさまざまな認証がありますので、すべて認証しておきましょう。
プロフィールの書き方例
○○と申します。フリーランスとして
Web制作をしています。
女性ならではの目線でわかりやすい
サイト作りを目指しています。
よろしくお願いします。
日本人確認済
日機密保持済
【経歴】
○○卒業後、〇年より活動開始
得意分野は○○です。
【スキル・資格】
・XXXX
-XXXX
これまでの実績例】
・XXXX
・XXXX
【活動時間】
平日・土日問わず対応しています。
【趣味】
犬と遊ぶこと・旅行のサービス概要を書く
プロフィールを充実させたら、最後にサービス概要を書きましょう。サービス概要とは、かんたんにいうと「あなたにお仕事を依頼したら、どのくらいの金額でどういった仕事をしてくれるのか」ということです。
受注型サイトの場合は、あらかじめサービス概要を書いておきますが、提案型サイトの場合は、提案時にサービス概要を都度書きます。
サービス概要を書くときのコツは、他サービスとの差別化を図ることです。あなたにお仕事を依頼したらどんなメリットがあるのか、ほかのサービスとは何が違うのかを明確に書きましょう。
そのためには、他サービスの研究も必要です。受注型サイトの場合は、ほかの人がどんなサービスを提供しているのか見ることができます。他サービスの研究をして、自サービスの差別化を図りましょう。
サービス概要例。
スマホ、タブレット、PC に対応した分かりやすいサイトを作成します。URL 作成までサポートさせていただき「初心者にもわかりやすく」をモットーにしています。
提案型の場合はなぜ応募したいと思ったのかなどを書くとよい
【プロフィール】
********
サービス概要欄にも、かんたんなプロフィールを再度掲載する
【制作実績例】
ご依頼の流れ】
1***
2***
3 ***
クラウドソーシングサービスによっては、外部リンクの掲載を禁止している場合があるので注意。その場合は、ポートフォリオ画像を添付
【サービス対応範囲】
・ページ数制限なし(他社事例:Oページまで
等の制約あり)
・月額維持費無料(他社事例: ********)
内部SEO 対策あり(他社事例: ********)
SNS連携可能
「ご依頼の流れ」があると購入者が購入後の流れをイメージしやすくする
【アフターサポートについて】
機密保持契約とは
取引を行ううえで企業秘密などの非公開情報を開示する場合に、その情報を利用したり、外部に漏らさせたりしない目的で交わす契約のことです。機密保持契約は任意ですが、契約がないからといって情報漏洩があった場合の責任などに変わりはありません。機密保持契約を行うと信頼性が向上し、より提案が選ばれやすくなりますので、結んでおきましょう。
提案型案件獲得のコツ
ライバル数をチェックしよう
まず、はじめにキーワード検索やカテゴリなどで絞り込み、自分ができそうな案件を探していきます。その際に、その案件に何件の提案が届いているのか、ライバル数もチェックしましょう。応募者が多いということは、それだけ条件がよく人気の案件ということになります。しかし、あまりライバルが多すぎてもライバルよりもよい提案をしなければ、クライアントに選んでもらうことができません。提案数は10件~20件前後のものであれば提案次第で、初心者であっても当選する可能性があります。
応募締め切り時間を確認しよう
提案は早いほうが有利です。依頼者は提案があると順次内容を確認することができるため、ある程度応募数があると、「この人にしようかな」と目星を付けています。そのため、提案が遅いとよほどよい提案をしないと、クライアントの気持ちを動かすことは難しいからです。募集開始日や応募締め切り日を確認し、早い提案ができる案件を狙いましょう。
提案文にテンプレはNG!案件ごとに味を変えよう
サービス概要例の書き方を解説しましたが、すべてのクライアントに同じ定型文を送るのはNGです。必ず案件ごとに内容を合わせて味を付けましょう。たとえば、「現サイトを拝見いたしましたが、○○といった部分に改善の余地がありそうです。当方にリニューアルをお任せいただければ、○○といったご提案が可能です」「御社の〇〇という方針に非常に共感し、応募させていただきました」といった具合です。
依頼者から質問が来たらチャンス!絶対に逃すな
応募締め切りのあと、依頼者が提案内容を確認し誰に依頼するか決めます。依頼者が最終決定に悩んでいる段階で、依頼者から質問が来る場合があります。質問が来たときはチャンスです。迅速に回答しましょう。レスポンスが早いというのは大きなポイントの1つです。
返信が早いだけで「安心してお任せできそうだな」と依頼者に安心感を与え、それが決定打となることもあります。
プログラミング副業を行う場合は、方式がほとんどですが、参考までにタスク方式・時給方式での取引の流れについても紹介しておきます。
受注型案件獲得のコツ
最初は最低単価で実績を稼ごう
これは、提案型でも受注型でもいえることなのですが、初心者が案件獲得するためには、はじめは価格で差別化をするしか方法はありません。はじめての受注は最低単価で実績を稼ぎましょう。クラウドソーシングサービスによっては、カテゴリごとによって最低単価が決まっています。
クラウドソーシングサービス登録日をアピールしよう
評価数が少ないうちは、プロフィールやサービス概要にサイト登録日を記入しておくとよいです。登録日から日が浅いことがわかれば、クライアントからも「実績が少ないのは、登録して間もないからなんだな」と思ってもらうことができるからです。しかし、登録日でのアピールはある程度期間が過ぎてしまうと逆効果になりますので、数カ月程度経過したら登録日は削除しておきましょう。
アイキャッチ画像に力を入れよう
受注型サイトの場合は、サービス概要に「アイキャッチ画像」を設定します。アイキャッチ画像とは、サービスの内容がどのようなサービスなのかを端的に視覚的に示す画像のことです(イメージはYouTubeのサムネイル画像)。アイキャッチが魅力的な画像でないとクリックしてもらえません。アイキャッチ画像は念入りに準備しましょう。
即購入のリスクを軽減しよう
受注型サイトの場合、サービス概要を見てクライアントが即購入することができてしまいます。特にプログラミング副業の場合は、クライアントが想定している納品物と、受注者が実際に作れるものに乖離があることがあります。購入後にいざ取引をはじめてみたら全然思ったサービスではなかった! キャンセルしたい、などのトラブルになることもあります。サービス内容の詳細や取引条件をしっかり記載したうえで、まずは見積依頼などの事前相談をしてもらうように促すとよいでしょう。
評価コメントは丁寧に!悪い評価もプラスに変えて!
取引後の評価コメントはすべて公開されますので、購入検討している人にとっては決め手となる大きな判断材料となります。もし悪い評価をもらってしまった場合にも真摯に受け止め、丁寧に返信をしておきましょう。返信内容によっては好印象を与えることもできます。
直接取引の禁止
クラウドソーシングサービスでは、直接取引を禁止しています。直接取引とは、クラウドソーシングサービスを通さずに取引を行うことです。具体的には直接会うことを持ちかけたり、相手の外部連絡先を聞き出したり、他サイトへ誘導させたり、クラウドソーシングサービス以外での決済を行ったりするような行為のことです。
直接取引が禁止されている理由はクラウドソーシングサービスの利益(手数料)を守るためということもありますが、依頼者と受注者を守るためでもあります。直接取引をしてしまうと、報酬の持ち逃げや支払い未納のリスクがあり、トラブル時に運営会社に守ってもらうことができません。
サイトによっては直接取引を促すようなメッセージを送ると自動検知され、アカウント停止処分を受ける場合もありますので注意が必要です。
※Webサイトを作成する場合などには、サイト上に会社連絡先を載せたいというような場合もあります。そのようなときには別途審査を通す形で、メールアドレスを送ることができるようなしくみになっています。
※クラウドソーシングサービスによっては支払い後であれば連絡先を教えてもよいとしている場合もありますが、直接取引はリスクがありますので、極力控えたほうがよいでしょう。
怪しい仕事の勧誘には要注意
クラウドソーシングサービスの案件の中には、稀に怪しい仕事がまざっていることがあります。また、直接メッセージにて怪しい仕事の依頼が来ることもありますので注意が必要です。明らかに怪しい案件やメッセージに関しては、運営側で自動削除をしてくれますが、中には運営の目をすりぬけ、巧妙にメッセージが送られてくることもあります。特に登録したてで実績がない初心者のうちは、仕事依頼のメッセージが来た!と嬉しくなってしまいがちですが、このような初心者を狙った怪しい仕事には要注意です。もし、怪しい案件を見つけた場合は、運営事務局に通報しておきましょう。
注意すべき案件事例
・コピペするだけ!などのかんたんな作業にもかかわらず高単価を謳う案件
・期間限定で人数限定(残り○名!お急ぎください!など)の記載がある
・オークションサイトなどへの出品・販売・発送代行業務
・アフィリエイトの仕事依頼
・SNSの不正フォローや商品の不正レビュー
・直接の連絡先や個人情報を聞き出してくるようなクライアント
・初期投資に登録料を取ろうとするような案件
要注意案件を見分けるポイント
クライアントの本人確認
クライアントのプロフィールページを確認し、本人確認済かどうかを確認してみましょう。極力本人確認の済んでいないクライアントは避けるべきです。また、同じような案件を大量募集していたりしないかどうかも確認しましょう。
評価の確認
受注前にクライアントの評価情報を確認しましょう。あまりに評価が低かったり、評価が1件もなかったりするクライアントには注意をしましょう。あわせて評価コメントもいっしょにチェックすることをおすすめします。
発注内容の詳細確認
発注内容があいまいで具体的な作業内容がわからない場合は、事前に詳細を確認しましょう。
具体的なトラブル事例と回避方法
ここではクラウドソーシングサービスでの具体的なトラブル事例とその回避方法について解説しますが、クラウドソーシングサービスでトラブルが多いということではありません。
トラブル事例とその回避方法を事前に学ぶことで、適切にクラウドソーシングサービスを利
用し、トラブルに巻き込まれないための対策の参考にしてもらえればと思います。
事例1:納品後に追加要件!? 割に合わない仕事になってしまった….
Webサイト作成のお仕事を実施しました。はじめに納品物についてイメージのすり合わせを行い、仕様や要件を確認し、依頼通りに作成を進めました。途中経過も報告し内容を確認してもらったうえで、やり取りを重ね微修正も加えながら納品を完了させました。ところが、納品後に最初の要件とまったく違う要件を追加で依頼され、最初に少しあいまいだった要件部分を拡大解釈するような形で、あれもこれもと要求してきました。その結果、1からすべて作り直すこととなってしまい、作業量の割に安すぎる報酬となってしまいました。
追加要件に対しては料金を請求しましたが、「最初の見積額と違う!」といわれ、支払ってもらえませんでした。
回避方法:最初の要件だけでなく、追加要件の場合の料金も具体的に明示し合意する作業に着手する前に、お仕事の条件・仕様・要件などについても明確に合意をしておきましょう。取引開始前(仮払い前)に細かく確認すると「面倒くさい人だな」と思われてしまい、依頼してもらえなくなる可能性もありますので、取引開始直後、作業着手前に確認するのがよいでしょう。その際に、追加要件の場合の条件や料金も具体的に明示しておくとよいです。
事例2:契約前に納品を迫られ、対応したら音信不通になり報酬が未納に…
Webライターのお仕事を実施しました。契約をする前に、どのような納品物をいただけるのかお仕事ぶりを確認してから本契約に進みたいといわれ、納品してしまいました。ところが、記事を納品後に突然音信不通になってしまい、後日依頼者のサイトを見ると私が納品した記事がアップされていました。報酬をお支払いしていただくようにお願いしたところ、
「納品物が当社の基準を満たしていないため報酬はお支払いできない」といわれてしま
ました。納品した成果物が持ち逃げされた形になってしまいました。
回避方法:仮払い前に仕事をしない。テスト納品もサンプル表示などで納品物持ち逃
げ対策を原則として、依頼者がクラウドソーシングサービスへ仮払いが済んでいない状態で成果物を納品しないようにしましょう。仮払いが済んでいたとしても必ず安心とはいい切れません。納品後にいろいろと難癖を付けられてしまい、報酬を支払ってもらえないケースもあります。最終的に納品する直前に、成果物がそのまま使用できないように「サンプル」と透かし文字を入れたり、PDFにしてコピペができないようにしたり、部分的にモザイクをかけるなどの処理をしたものを仮納品し、確認をしてもらってから、正式に成果物をお渡しするなどして、納品物の持ち逃げ対策をしましょう。
事例3:(受注型サイト)サービス概要をよく読まずに突然購入されトラブルに受注型サイトでサービスを出品しています。サービス概要に細かく内容を記載していたつもりなのですが、サービス内容をよく読まずに購入されてしまい、依頼内容が一方的に送られてきました。「申し訳ありません。ご要望のようなものは作成できません」とお伝えしたところ、「依頼のために機密情報をお伝えしたのに、情報だけ取られた! 詐欺だ!」といちゃもんを付けられてしまいました。どう対応すればよかったのでしょうか?
回避方法:悪質な依頼者は一定数存在します。ブロックして未然に回避しよう
特に受注型サイトの場合、事前の相談なしにでもサービスを購入することができてしまいます。そのため、サービス内容をきちんと理解しないまま購入されてしまうことも……。
回避するためには、できる限りわかりやすく「購入前のお願い事項」という形で、購入前に内容を確認するように促したり、細かく要件を記載しておくとよいでしょう。ただ、どんなに対策していても悪質な依頼者は一定数存在します。そのようなトラブルに巻き込まれないために、評価点数があまりにも悪い人や、以前の取引の評価コメントでトラブルになった形跡のある人はブロックして、そもそも取引ができないようにしておきましょう。
クラウドソーシングサービスが低単価な理由と指名発注の存在
大手クラウドソーシングサービスで取引されている案件の中には、市場価格に比べて低単価な案件が多く見受けられます。その理由はおもに2つあります。
1つは、低単価でも仕事を受けてくれる人が存在するからです。クラウドソーシングサービスで受注をしている人はさまざまな人がいます。フリーランスを本業として仕事を受注している人、副業として会社員の傍ら仕事をしている人、家計の足しにしようと仕事を請け負う主婦。中には少しだけお小遣い稼ぎをしたい(利益は度外視)という人もいるので、低単価であっても仕事を受けてしまう人もいます。そのためクラウドソーシングでは低単価になりがちなのです。
2つ目の理由は、依頼者が市場価格を知らないからです。特にWeb制作やシステム開発といった価格帯に幅があるようなジャンルでは、依頼者側もいくらくらいで発注すべきなのかがわからないのです。そのため、受注側からするとあり得ないような低価格での発注案件が登録されていたりするわけなのです。
ただし、これに関しては最近ではクラウドソーシングサービス側でも対策を行っており、仕事ジャンル別に最低発注単価が決められているサービスや、適正価格かどうかを自動判別し表示するように工夫されているサービスもあります。こうすることで、依頼者側も市場価格を知ることができ、適正価格での発注をするようになってきました。上記のように、クラウドソーシングサービスが低単価な理由は、依頼者側、受注者側双方に原因があるわけなのですが、実は低単価な案件ばかりではないのです。クラウドソーシングでは一度取引実績のある依頼者から、もう一度依頼したい! と「指名発注」をいただくことがあります。いわゆるクローズド案件といわれるものです。指名発注の場合、単価については交渉をする余地がありますし、より高単価で成立することが多いのです。
難易度別 Webサイト制作副業をやってみよう
難易度1 Webサイト制作作成ツールでWebサイト制作
今はプログラミングの知識がなくても、かんたんにWebサイトが作れてしまう便利なツールがたくさんあります。実はこのWeb作成ツールを使って副業することも可能なのです。
Web作成ツールとは
ホームページを作るためには本来HTMLやCSSといったプログラミング知識が必要ですが、専門的な知識がなくてもかんたんにクオリティの高いホームページを作ることができる無料ツールが多く存在します。
無料のWeb作成ツール例
• Wix
・ジンドゥー
・ペライチ
・グーペ
・Ameba Ownd
・BASE(ネットショップ向け)
Web作成ツールには、豊富なテンプレートが用意されていて、テンプレートに沿って画像や文字を当てはめていき、公開ボタンを押すだけで、誰でもかんたんにホームページを作ることができます。
「誰でもかんたんに作ることができるなら、わざわざお金を払ってホームページ作成の依頼をする人はいないのでは?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
では、実際にクラウドソーシングサービスに登録されている案件事例をもとに、副業として取り組んだ場合にどのくらい稼ぐことができるのか見てみましょう。
Web作成ツールで副業!いくら位稼げる?
以下はクラウドソーシングサービスに登録されている案件の例です。これを見てもわかる通り、WixやジンドゥーなどのWeb作成ツール利用をあえて指定してホームページの作成依頼をするクライアントは意外と少なくありません。Web作成ツールを使えばかんたんにサイトが作れるのに、それすらも面倒だからお金を払ってでも外部にお任せしたいという人が結構いるということです。
案件単価はそこまで高額ではありませんが、~50,000円位の案件もあり、月に3~4件受注すれば月10万円を稼ぐことは可能です。
Web作成ツールでWebサイト制作依頼の一例
ジンドゥーによる健康食品の販売用LPレスポンシブサイト制作/IT・通信・インターネット
20,000円~50,000円/固定
ジンドゥーにてホームページ制作ECサイト・ネットショップ構築/卸売・小売
20,000円~50,000円/固定
Wixを用いた商品 Webサイトの改善依頼Webディレクション/ IT・通信・インターネット
20,000円~50,000円/固定
Wixを用いた海産物のECサイト構築レスポンシブサイト制作 / IT・通信・インターネット
30,000円~40,000円/固定
Wix での Webサイトデザイン/ Web デザイン/スポーツ・フィットネス
40,000円~ 50,000円/固定
ジンドゥー制作ホームページの微修正/ホームページ制作・作成/ IT・通信・インターネット
20,000円~ 50,000円/固定
Web作成ツールを使うメリットとデメリット
ここで、Web作成ツールを使った場合のメリットとデメリットについても解説します。
Web作成ツールを使うメリット
1. センスのよいホームページが作成できる
Web作成ツールでは、デザインテンプレートが数多く用意されていて、デザインの知識がなくてもセンスのよいホームページを作ることができます。たとえばWixでは数百種類以上のテンプレートが用意されていて、ビジネス・飲食・ブログなどのカテゴリに分かれており、カテゴリを選択すると目的に合ったテンプレートをおすすめしてくれます。
2.すぐにホームページを作ることができ、更新がかんたん
Web作成ツールを使うと、難しい設定など必要なく公開ボタンを押すだけで、すぐにホームページを作成することができます。また、編集画面も視覚的・感覚的にわかりやすいものが多く、ドラッグアンドドロップで編集ができるため、更新や情報の追加作業も比較的かんたんに行うことができます。
3. ドメイン・サーバーも丸ごとセットでかんたん
通常、ホームーページを作るためには、ドメイン(xxxxxx.co.jpのようなアドレスのこと)やサーバーを準備する必要がありますが、Web作成ツールを使えばこれらは最初から組み込まれていて、準備する必要はありません。必要なものはメールアドレスくらいです。初心者にとってはサーバー設定などの難しい操作がないだけでハードルはかなり低くなります。
Web作成ツールを使うデメリット
1.デザインの自由度が低い
Web作成ツールを使用すると、デザインの自由度が低いことがデメリットとして挙げられます。あくまでもテンプレートに沿った形でコンテンツを埋めていくことしかできないため、細かいカスタマイズをすることができません。また、最初にテンプレートを決めてしまうと途中でデザインを変更することができない点が難点です。
2.広告表示が出てしまう
無料のWeb作成ツールの場合、作成したホームページ上に広告が表示されることが多いです。ホームページの内容とは関係ない広告バナーなどが出てしまうため、サイトの内容によってはあまり見栄えがよくない場合があります。広告表示を消すためには有料版にしなければならないところが多いです。
3. 機能制限がある
Web作成ツールを使用したホームページの場合、さまざまな機能制限があります。たとえばバックアップが取れないこともその1つです。ホームページのデータ自体のバックアップを取ることができないため、万が一データが消えてしまったりログインできなくなったりした場合に、サイトを復活させることができません。
また無料版の場合、データ容量の上限が決まっていたり、独自ドメインの設定ができなかったりするといった機能制限もあります。
4.ツール提供元に依存する形でしかサイト運営できない
根本的にWeb作成ツールを使って作るサイトは、そのツール提供元に依存する形でのサイト構築になります。そのため利用しているサービスが突然終了になったり、データが消去されたりするリスクがあります。また利用規約が変更された場合には、それに従って内容を変更しなければならないことも発生します。
難易度2 WordPressでWebサイト制作
WordPressとは
WordPress(ワードプレス)とは、ブログやホームページをかんたんに作成できるCMSのことです。
CMS(コンテンツ管理システム)とは、専門知識がなくてもWebページのコンテンツを管理できるしくみのことを指します。CMSはたくさんの種類が普及していますが、中でもWordPressは世界のトップシェアを誇ります。WordPressには「テーマ」と呼ばれるテンプレートが用意されていて、デザインなどの内容が一式セットになっています。そのため、テーマを変更すれば複雑な処理を行うことなく、Webサイトのデザインや構成、機能などを変えることができます。テーマは公式のもの以外にもたくさんのデザインがインターネット上で配布されていて、無料テーマ・有料テーマが存在します。
WordPressで副業!いくら位稼げる?
WordPressは人気が高い分、クラウドソーシング上での案件数も非常に多いです。
WordPress制作というカテゴリが別枠であるクラウドソーシングサービスもあります。
案件の例としては以下のようなものがあります。
WordPressでWebサイト制作依頼の一例
WordPress によるホームページ作成(ブログ形式)レスポンシブサイト制作/ IT・通信・インターネット
50,000円~100,000円/固定
【シフト制) WordPress でホームページ制作・更新(継続案件5~10万/毎月発注)
CMS構築・WordPress 制作・導入/ IT・通信・インターネット
50,000円~100,000円/固定
Welcartを使った WordPressのECサイト制作(コーディングのみ)EC・通販 Webサイト制作/広告・イベント・プロモーション
100,000円~200,000円/固定
WordPressによるホームページ制作◆7月末納品希望
CMS構築・WordPress 制作・導入/卸売・小売
200,000円~300,000円/固定
WordPress の既存テーマでホームページ作成
EC・通販ホームページ制作/卸売・小売
500,000円~ 1,000,000円/固定
飲食店のホームページ作成(WordPress)
ホームページ制作・作成/ IT・通信・インターネット
50,000円~ 100,000円/固定
WordPressを利用した案件は単価幅が非常に広く、案件の内容によってさまざまですが、総じてWeb作成ツールを使った案件より高単価であることがわかります。月に1、2件程度受注することができれば、月10万円を稼ぐことは可能です。
WordPressを使うメリットとデメリット
ここでWordPressを使った場合のメリットとデメリットについても解説しておきます。
WordPressを使うメリット
1、HTMLなどの専門知識がなくても作成できカスタマイズも自由
下の画面はWordPressの編集画面ですが、視覚的・感覚的に入力することができ、公開を押すだけでWebサイトが完成します。
HTMLなどの専門知識がなくても作成できるという点においてはWeb作成ツールと同じですが、WordPressの場合はカスタマイズも比較的自由に行うことができるというメリットがあります。
テーマを変えればかんたんにデザインチェンジができますし、機能追加もプここにタイトルを入力ラグインによってかんたんに行うことができます。
※プラグインとは、WordPress本体には付いていない機能をあとから追加することができるしくみです。たとえば問い合わせフォームを設置したい!という場合には、「Contact Form7」というプラグインをインストールするだけで問い合わせフォームを作ることができます。
2、有名なCMSであるため使い方のQ&Aも豊富に存在
とある統計によると世界中のWebサイトのうち、約4割がWordPressで作成されているといわれています。つまりWordPressを利用している人が非常に多いため、操作で不明な点があった場合に、ネットで調べればたくさんの情報が出てきます。初心者にとっては不明点がすぐに解決できる点は大きなメリットの1つです。
3.独自ドメイン可能!自分で1からサイト構築できる
WordPressを利用する場合、独自ドメインでサイトを作ることができます。また、サーバーを自分で準備するため、Web作成ツールのように提供会社に依存してしか、サイトを構築できないというわけではなく、自分で1からサイト構築ができます。そのためサイトが突然閉鎖してしまうといったリスクがありませんし(サーバーダウンを除く)、バックアップも取っておくことができるので、万が一の際にも安心です。
WordPressを使うデメリット
1.まったくの初心者の場合、一定の学習が必要
メリットの1つ目に専門知識がなくてもWebサイトを作成できると挙げましたが、実はWeb作成ツールほど、まったくの初心者が誰でもかんたんにサイトを構築できるというわけではありません。WordPressをはじめるためには、まずサーバーを契約し、そこにWordPressをインストールし、ドメインを設定する必要があります。この時点で初心者には少しハードルがあり、まったくの初心者では難しく感じます。ある程度使いこなせるようになるためには一定の学習は必要です。
2.セキュリティ面とバージョンアップが必要
世界中で多く利用されているCMSのため、ハッキング被害にも遭いやすいというデメリットがありますが、この点に関しては定期的にWordPressのバージョンアップが行われており対策がされています。しかし、バージョンアップをした際にレイアウトが崩れてしまったり、プラグインが動かなくなってしまったりと、バージョンが変わるたびにそれに応じた対応が必要になります。
3.激戦のため初心者は低単価案件しか取れない可能性も
WordPressは人気であるが故に受注者も多く存在するため、かんたんで手軽な案件はライバルが多く案件獲得は激戦になります。高単価な案件を獲得するためにはWordPressを使いこなす必要があり、そのためには、HTML、CSS、PHPといった専門知識が必要です。
難易度2 WordPress まとめ
有名CMSで利用者が多く、案件が豊富/ デザインのカスタマイズや機能追加が比較的かんたんに行える/まったくの初心者には少しハードルあり
難易度3 HTMLテンプレートでWebサイト制作
3つ目の方法はHTMLテンプレートを使う方法です。難易度3とはいっても、初心者が0から勉強しても比較的かんたんに作成す
HTMLテンプレートとは
HTMLテンプレートとは、ホームページ作成に必要なデザインや機能にかかわるすべてのファイルが一式パッケージになっている雛型のことです。初心者がHTMLを勉強して、0からホームページを作ることは可能ですが、どうしても素人っぽいデザインになってしまいますし、1からコーディングするということは、まっさらなキャンパスに絵を描いていくようなものです。初心者がいきなり、カッコイイ絵を描けといわれても難しいと思いますが、下書きがあって、そこに色を塗っていくだけならできそうですよね。ホームページも同じで、デザインを1からコーディングするのは難しいですが、HTMLテンプレートを使えば、初心者でもプロのようなデザインのホームページを作ることができます。
HTMLテンプレートには、以下のようなファイルが梱包されています。
ファイル内容 具体例 おもな役割
index.html
company.html
service.html など
文章やコンテンツ内容が書かれたもの
CSSファイル
style.css など
ホームページのデザインについて書かれたもの
JavaScript
script.js
ホームページに動きを付けるために書かれたもの
(例:スライドショーなど)
画像データ
image.jpg
logo.pngなど
ホームページに使われている画像
HTMLテンプレートはさまざまなサイトで無料配布されていますが、そのデザインの著作権はテンプレート配布会社にあることが多く、基本的に著作権表示(クレジット表記)が必須になります。著作権表示を外すためにはライセンス契約などが必要になりますので、ダウンロードサイトの規約をよく確認しましょう。
HTMLテンプレートでいくら位稼げる?
HTMLテンプレートを使って作成してください! という依頼案件はなく、ホームページを作成してほしいという案件は、基本的にすべてHTMLテンプレートでも対応できます(WordPressを指定している場合や、テンプレート不可と指定されている場合は除く)。
具体的にホームページ作成の案件にはどのようなものがあるか見てみましょう。
HTMLテンプレートでWebサイト制作依頼の一例
新規事業のホームページ制作
ホームページ制作・作成/広告・イベント・プロモーション
100,000円~200,000円/固定
雑貨店ホームページ制作
ホームページ制作・作成/卸売・小売
50,000円~ 100,000円/固定
老舗和菓子店のホームページ作成(新商品特設ページ)
ホームページ制作・作成/ IT・通信・インターネット
50,000円~ 100,000円/固定
バンドの公式ホームページ作成
ホームページ制作・作成/芸能・エンターテインメント
100,000円~200,000円/固定
警備会社のコーポレートサイトの作成
ホームページ制作・作成/清掃・設備・警備
50,000円~ 100,000円/固定
ホームページ作成のおおよその相場は一般的なサイトであれば10万円前後、少しおおがかりなサイトでは20万~ 50万前後くらいです。上記を見るとクラウドソーシングで募集されている案件は若干安めの価格帯であるものの、おおよそ相場からは外れていないと思います。一般的なサイトであれば月に1、2件程度を受注することができれば月に10万円稼ぐことができます。
HTMLテンプレートを使うメリットとデメリット
HTMLテンプレート使うメリット
1. 洗練されたデザインのホームページを手軽に作ることができる
HTMLテンプレートの作成はプロのWebデザイナーが作成していることが多く、そのデザインは非常に洗練されたものが多いです。有料のテンプレートはもちろんのこと、無料テンプレートでも十分なクオリティのものが多くあります。素人では作成できないような洗練されたホームページを作ることができるというのは大きなメリットです。
2. ゼロからコーディング作業を行う必要がなく効率的に作成できる
コーディングとは、こんなホームページを作りたいなというデザインイメージを、実際にHTML/CSSなどのプログラミング言語を使って記述していく作業のことです。1からコーディングを行うことは、HTML/CSSなどの知識が不可欠ですし、難易度は高いです。テンプレートを使えば、コーディングがほぼ終わった状態から修正を加えていくだけでホームページを作成することができるため、効率的に作成ができます。
3. ホームページの構成がシンプルでわかりやすい
Webサイトというものは基本的にすべてHTMLで作られています。これまで紹介してきたWebサイト作成ツールやWordPressも、ツールを使って入力することでHTMLを書き出しているだけなのですが、HTMLテンプレートの場合は、この基本のHTMLだけを使って作成するわけなので、サイト構成が非常にシンプルです。また、ホームページを移転(サーバー引っ越し)する際には、HTMLファイルを丸ごと動かすだけで完了し、バックアップもHTMLファイルを一式保存しておくだけで完了します。
HTMLテンプレート使うデメリット
1. 他社のホームページとデザインが似てしまう可能性がある
テンプレートを使用すると、同じテンプレートを使用したホームページがあった場合に、どうしてもデザインが似たような形になってしまう可能性があります。メリットで挙げたようにCSSをカスタマイズすることでデザインは変えられるのですが、骨組みが同じなのでどこか似てしまうというデメリットがあります。たとえば家を建築するときに、基礎工事やフロアのレイアウトが同じだった場合、外観や内装・中に置く家具をいくら変えてもどこか似ているというようなイメージです。
ただ、テンプレートには何千種類ものテンプレートがありますし、そもそも世界中には何百万ものWebサイトがあるわけですから、仮にどこかのサイトと似ていたとしてもそれに気が付く可能性は低いですが、独自性の低いサイトになってしまうというデメリットがあります。
2.デザイン変更にはCSSやJavaScriptなどの編集が必要
HTMLテンプレートのデザインは、CSSによって定義されていて、デザインをカスタマイズするにはCSSを編集する必要があります。CSSの編集は初学者には少々ハードルが高いものです。また、スライドショーなどの動きを付けたい場合はJavaScriptの理解が必要になりますし、メールフォームを設置したいという場合にはPHPなどの知識も必要になり、初心者にはハードルが上がります。
難易度3 HTMLテンプレートまとめ
初心者でもプロのようなデザインのサイトが効率的に作れる/HTML/CSSなどの知識が必要
1月に1~2件で10万円到達可能
難易度4 LP制作
LP制作ではプログラミング知識に加え、デザインセンスやライティング知識も求められてきます。LP制作ができると、フリーランスとして独立も視野に入る領域に入ってきます。
LP(ランディングページ)とは?
LPとは、Landing Page (ランディングページ)の略で、検索結果やWeb広告などを経由して訪問者が最初にアクセスするページのことです。一般的には、縦に長い1ページのサイトで、商品紹介に使用されることが多いです。
一般的なホームページとの違いは、ユーザーに情報をわかりやすく理解してもらうことが目的のWebサイトに対して、LPの目的はWeb広告から訪れた
ユーザーに「購入」「お問い合わせ」「資料請求」などのコンバージョンを達成してもらうことが目的です。
一般的なLPの構成は、縦長のページの中で上から下へ読み進めるような
想定で右図のような構成になっています。
※コンバージョン(conversion:CV)とは、Webサイトにおける最終的な成果やユーザーが起こ
すアクションのことを指します。
LP制作で副業!いくら位稼げる?
LP制作の場合も案件によりますが、おおよそ10万円前後が相場です。LPは基本的に1ページ構成なので、「Webページを1ページ作るだけで10万円!」と考えるとかなり高単価に感じますよね。しかしLPの場合、HTMLの知識よりも、Webデザイナーとしてのデザインセンスや画像加工技術、Webマーケティング・Webライティングの知識も必要になります。LPでは、実際にページを見たユーザーが購入したり、アクションを起こしてもらったりする必要があります。そのためには、ユーザーの興味を引くような高いデザイン性と、そのデザインを実現するための画像加工技術は必須です。Illustratorなどの画像加工ソフトが必須になるでしょう。 LP制作は月に1~2件くらい受注できれば月10万円が実現可能です。
LP制作の特徴
LP制作のメリットは需要が安定して多いことです。企業というものは、常に何か物やサービスを売ることを生業としています。LPはその目的を達成するためにあるWebページなので、常に多くの需要があります。定期的に商品を出している企業であれば、1度作成したLPも変更が必要になるため、その修正依頼を継続的に受注することも可能です。
一方で、LP制作ができるということは、Webサイト作成に関する一通りの知識が備わっていることになります。「HTML」「CSS」「Javascript」の基礎的な知識だけでOKとはいえ、初心者にとってはハードルが高いことは事実です。しかし、LP制作ができれば、フリーランスとして独立することも視野に入れることができます。
難易度4 LP制作まとめ
案件需要が安定して多い
/HTML 知識のほかにデザインセンスや画像加工技術が必要
月に1~2件で10万円達成可能
難易度5 コーディングでオリジナルWebサイト制作
HTMLコーディングができるようになれば、フロントエンジニアとして活躍できるレベルです。テンプレート使用ではなく完全にオリジナルのWebサイトが作成できます。
HTMLテンプレートの項目で少し触れましたが、コーディングとは作成したいホームページを作りたいデザインイメージを、実際にHTML/CSSなどのプログラミング言語を使って構築していく作業のことです。HTMLテンプレートの場合はこれがすでに終わっているわけなのですが、これを1から自分でコーディングを行い、完全オリジナルのWebサイトを作るというのが今回の「難易度5 コーディングでオリジナルWebサイト制作」ということになります。1から自在にコーディングができるようになれば立派なフロントエンジニアです。
実際の制作案件には以下のような価格帯のものがあります。
コーディングでWebサイト制作依頼の一例
携帯電話販売店コーポレートサイトのリニューアルコーディング
HTML・CSS コーディング/卸売・小売
300,000円~500,000円/固定
HTML/CSS/JS コーディング(デザインシミュレータ開発)
HTML・CSS コーディング / IT・通信・インターネット
300,000円~500,000円/固定
HTML/CSS/JS コーディング(自社プロダクト UI 変更伴うデザイン)
HTML・CSS コーディング / IT・通信・インターネット
500,000円~1,000,000円/固定
アニメーションの特殊演出のあるECサイトコーディング
HTML・CSS コーディング/卸売・小売
500,000円~1,000,000円/固定
これを見てもわかる通り、ここから一気に高単価へとなります。中にはサイト1つで300万円というような案件もあり、副業というよりは本業フリーランスエンジニアの領域に入っ
てくる難易度になります。月に0.5本程度の案件が受注できれば、月10万円というラインはかんたんに超えることができるでしょう。
HTMLコーディングを使うメリットとデメリット
HTMLコーディングによるサイト作成のいちばんのメリットは、高単価であることと、今後の需要もまだまだ落ちないと予想されることです。WordPressなどの便利なCMSが出てきた際に、HTMLコーディングはオワコンだといわれていたこともありますが、細部まで自在にデザインできるコーディングは未だ人気があります。
また、HTMLコーディングができるとWebサイトはほとんど何でも作れますので、フリーランスとして独立することも可能です。
一方でHTMLコーディングのデメリットとしては、作業に時間がかかかるため副業として取り組む場合は、少し負荷が大きいかもしれません。また、クライアントの要望によってはコーディングに膨大な時間がかかり、作業時間に鑑みて報酬が割に合わないことも発生しえます。副業として実施する場合には、コーディングの修正案件から獲得していくほうが、現実的かもしれません。修正案件とはすでにコーディングされているサイトの一部を直したい!というような案件です。「1か所だけレイアウトが崩れてしまった」「枠組みにボタンを設置したい」など、少しの修正だけで2~3万円というような案件も多いです。
難易度5 HTML コーディングによるサイト作成まとめ
フロントエンジニアとして活躍できるレベル
1月に0.5本で10万円到達可能
副業にはコーディング修正案件が現実的
難易度最上級 多機能サイトの構築
もっとも難易度の高いものとして、情報を伝えるWebページだけでなく、会員機能・カート機能・予約機能といったプログラム組み込み型のサイト構築について解説します。
多機能サイトとは?
多機能サイトとは、Webページの中に、会員機能・カート機能・予約システムといった機能が組み込まれているサイトのことで、マッチングサイトなどもその1つです。多機能サイトを作成するためには、情報を伝えるWebページの作成のほかに、各機能のプログラム開発が必要になります。機能を搭載する方法は0から自分で構築する方法と、既存パッケージシステムを埋め込む方法の2種類があります。0から自分で構築すれば完全オリジナルのシステムが作成できますが、HTML/CSS/PHP/Javaといったプログラミング言語のスキルが必須になります。一方、既存パッケージシステムを埋め込む場合は必要な機能をすぐに使うことができますが、機能をすべて利用しようとすると月額費用がかかるサービスがほとんどです。
以下に代表的なパッケージシステムを挙げておきます。
・会員機能
シクミネット/MMB/Smart Core/MiiT+/CLUBNET
・カート機能
BASE/カラーミーショップ / Shopify/ MakeShop
・予約機能
Stores /Super SaaS/RESERVA
多機能サイト構築でいくら位稼げる?
多機能サイトの制作には、各機能の搭載が必要なこともあり高単価な案件が多くあります。特にカート機能+決済機能が付いたECサイト(ネットショップ)作成案件が多くあります。こちらもHTMLコーディング案件と同様に、月に0.5本程度の案件が受注できれば月10万円というラインはかんたんに超えることができるでしょう。
※本来ECサイトとはイーコマース(電子商取引)を行うすべてのWebサイトを総称のため、ネットショップ以外にもネットオークションサイトやコンテンツ販売サイト、オンライントレードなどのサイトが含まれますが、通常ECサイトというとネットショッピングサイトを意味することが多いです。
多機能サイト作成の特徴
多機能サイトを作成するためには、サイト設計から運用までトータルコーディネートをしていく必要があります。予約機能を搭載しているサイトということは、ユーザーにそのWebサイトから予約をしてほしいから、カード機能があるということは購入をしてほしいからなのです。つまり、売上に直結するようなWebサイトを構築・編集・デザインし、そのあとの運用をクライアントが行っていけるようなものを作る必要があり、総合的なWebスキルが求められるでしょう。
また、一度機能を作ってしまえばそれをパッケージ化し販売することも可能ですし、その機能をベースに少しずつカスタマイズすることで別サイトでも利用することができます。
難易度6 多機能サイト作成まとめ
10からの機能構築にはプログラミングスキル必須
パッケージシステムの埋め込みであれば HTML/CSSのスキルだけでも対応可能
1月に0.5本程度で10万円到達可能
初心者におすすめの方法はHTMLテンプレート
ここまで、難易度別にWebサイト制作方法を紹介してきましたが、本書でおすすめしたい方法は、HTMLテンプレートを使用した制作方法です。HTMLはもう古い!これからは、WordPressだ! という意見が多い中、あえてHTMLテンプレートをおすすめする理由を解説していきます。
理由①需要が高い
これまでHTMLで作成してきたホームページをWordPressへ移行したいという需要は増加傾向にあることは事実です。WordPressが登場する前までは、ほぼすべてのホームページはHTMLを使って作成されてきており、Web制作業者に頼んで作成してもらうしかありませんでした。少し修正するにもHTMLの知識が必要で、自分でメンテナンスをすることができなかったのです。しかし、WordPressの登場によりもっと手軽に更新していきたいというクライアントは多く、HTMLからWordPressへ移行する流れは一定数あります。
その一方で、企業サーバーではWordPressに対応していない場合や、少しはHTMLの知識があり、かんたんな修正はできるのでこれまで慣れ親しんだHTMLでこれからも作成してもらいたいという需要も一定数あるのです。
理由②競合が少ない
WordPressの場合、HTMLの知識がなくてもサイトが作成できるということから、扱える人が多く、競合が多過ぎます。そのため、WordPress案件には多数のライバルがいて、なかなか案件を受注することが難しいのです。WordPressもHTML/CSSを使って自在にカスタマイズできるレベルまで習得できれば話は別ですが、初心者ができるレベルの範囲では作成できる人が多過ぎて単価が安くなってしまいます。
一方、WordPressは扱えるけどHTMLはできないという人は意外と多く、HTMLテンプレートで案件を受注する競合が少ないのです。
理由③HTMLの勉強になる&発展性が期待できる
HTMLテンプレートは、プロが作成したCSSやHTMLの構造を見ることができます。テンプレートを使って副業で稼ぎつつ、HTML自体の勉強にもなるからです。HTMLの理解が深まっていけばゆくゆくはHTMLコーディングもできるようになり、自分で1からテンプレートを作れるようにもなります。
また、現在はCMSの中ではWordPress一強状態となっていますが、今後次世代CMSが出てくることも考えられるため、せっかく身に付けたWordPressが使えなくなってしまう可能性もゼロではありません。しかしHTMLが今後なくなることはまずありません。
上記のような理由から、HTMLテンプレートをおすすめしていますが、WordPressはおすすめしないというわけではありません。何度もいうようにWordPressの需要は増加傾向で世界中のWebサイトの約4割がWordPressで作られていて、今後もその割合は増えていくことでしょう。WordPressのスキルがあれば決して無駄にはなりません。しかし、あなたが今、WordPressもHTMLテンプレートもできなくて、これからどちらかを勉強して稼げるようになりたいと思うのであれば、HTMLテンプレートをおすすめしたいのです。
しかし、すでにWordPressが使える人、ゆくゆくは自分のブログを立ち上げたいと思っている人であれば、WordPressを狙っていくのもありだと思いますし、WordPress案件受注できます。
おすすめのHTMLテンプレート配布サイト
ここでは、おすすめのHTMLテンプレートを配布しているサイトを紹介していきます。
1. Template Party (https://template-party.com/)
Template Partyでは1,000種類以上のテンプレートが公開されています。また、2、3か月のペースで、新しいテンプレートも次々公開されていますので、その種類は今後も増えていくことでしょう。Template Partyのテンプレートは、初心者にとてもやさしいHTMLの作りをしていてわかりやすく、CSSファイルには、1行1行何を意味した記述なのかコメントの解説もされています。
また、業種ごとに想定されたテンプレートが用意されていて(たとえば歯医者、ホテルなど)
イメージに合ったテンプレートを探しやすいことも特徴です。
著作権表示を外すためには、一般ライセンスコース (3,190円、1つのテンプレートのクレジット表示を外すことが可能)、永久ライセンスコース (22,000円、毎月最大10コードまで半永久的にライセンスコードを取得可能)の2つのコースがあります。
2.CLOUD TEMPLATE (https://c-tpl.com/)
1,400種類以上のテンプレートが販売されています。シンプルでおしゃれなテンプレートが多い
ことが特徴です。CLOUD TEMPLATEでは、Web制作業者が利用することを想定して、サンプルデモサイトまで用意してくれているため、ポートフォリオがあまりない副業初心者がWeb制作を行う場合にも、非常に取り組みやすくおすすめです。1,980円でライセンスを購入することができ、一度購入したら何度でも使用可能なため、同じテンプレートを使って作成する場合には、再度ライセンス購入は不要です。
おすすめのWordPressテーマ
WordPressはもともとブログ機能が有名で、ブログを書くようにページを次々に作っていくことができます。
そのため、ブロガーがよく利用するブログ型テーマといわれるものが多いのですが、最近ではWordPressを企業サイトに導入することも増えてきました。有名な企業でいうと、クックパッドや博報堂、楽天などのコーポレートサイトでWordPressが使用されています。
企業サイトには、サイト型テーマといわれるものを利用する場合が多いです。今回は、企業向けサイトとして人気のサイト型テーマを2つ紹介します。
無料テーマ:Xeory Extension (https://xeory.jp/extension/)
Xeory Extensionは、よく見る1カラムタイプのサイトにブログ機能を搭載したテーマで、企業の特徴、サービス紹介、会社情報、お問い合わせと企業サイトに必要なコンテンツや、SNSシェアボタン表示のON/OFF機能があらかじめ備わっています。
有料テーマ:TCD (https://tcd-theme.com/)
日本でもっとも多く利用されている有料テーマといえばTCDではないでしょうか?コーポレートサイトに加え、レストラン・ホテル・美容サロン・病院クリニック向けなど業種別に分かれているので、方向性に添ったテーマが探しやすいです。なお制作代行で使用する場合は、特別ライセンスの取得が必要となります。
無料テーマと有料テーマの違い
WordPressテーマには無料テーマと有料テーマがあります。一概にどちらがよいとはいえませんが、有料テーマのほうが、デザイン性は高く、サポート体制も整っているため、初心者でもカスタマイズしやすいことが多いです。しかし副業としてWeb制作を請け負う場合、有料テーマを使用するとテーマ代が費用としてかかってしまうため、クライアントにテーマ代を持ってもらわない場合は利益が少なくなります。
テンプレートやツール使用時の注意点
使用するテンプレートによっては、Web制作代行業務などで使用する場合には別途ライセンスなどが必要な場合があります。また次ページより紹介する作成ツールなどについても、利益が出る場合には使用可否を含めて使用する前に規約を確認しましょう。
Webサイト制作で必要な無料ツール
Webサイトを制作するにあたっては、さまざまなツールが必要です。おもに画像作成や加工に使用するソフトです。有名なソフトとしては川ustratorやPhotoshopが挙げられますが、どちらも有料ソフトです。いきなり有料ソフトを購入するにはハードルが高いという方向けに、今回はすべて無料で利用できるツールを紹介します。
ロゴ作成ツール
作成する文字に合わせておしゃれなタイトルを作成できるツールを探しましょう。
今回はかんたんに無料で使用できるロゴ作成ツールを3つ紹介します。
LOGOSTER
1,024ピクセル以上は有料
ユーザー登録が必要
Cana
ユーザー登録が必要
. com/ja_jp/)
ロゴ以外にもさまざまなデザインが可能
CoolText
ユーザー登録不要
派手なデザインが豊富
日本語フォントは少なめ
. com)
バナー作成ツール
バナー(banner=旗、横断幕)とは、ほかのWebページにリンクされた画像のことで、お問い合わせやキャンペーンなどクリックを促したい場合に目立つように作成された画像のことです。
バナー作成の手順は、①文字を書き出す、②画像を準備する、③レイアウトを決める、
④デザインソフトで作るという4ステップです。バナー作成はかんたんそうに見えて、実はデザインセンスが求められ、素人が1から作成すると、どうしても素人っぽさが出てしまいます。そこで、テンプレートに文字を当て込んでいくだけで、誰でも無料でかんたんにおしゃれなバナーを作成できるツールを紹介します。
Canva
テンプレートに沿って編集するだけでスタイリッシュなデザインが作成可能
)
バナー工房
ポップなデザインのバナーが作成可能
(https://www.bannerkoubou.com/)
このような無料ツールで作成に慣れてきたら、画像加工ソフト(後述)を使って、1からバナーを作成してみると、完全オリジナルのバナー作成を行うことができます。その際に、バナーデザインの参考になるサイトを掲載します。
バナーデザインの参考サイト
・Retro Banner (https://retrobanner.net/)
・バナーデザイン・サンプルデータベース(http://aka-design.sub.jp/bd/)
アイコン作成ツール
ホームページ上で、アイコンを使用すると一気におしゃれなホームページになります。メニューバーにアイコンがあるのとないのとでは、雰囲気や見やすさが変わります。
アイコンと一口にいっても、実はホームページ上で使用するアイコンにはさまざまなものがあります。
・リストアイコン:メニュー一覧や、箇条書きの際に用いるアイコン
・ファビコン (favorite icon の略) : お気に入りしたときに表示、ページタブに表示される
アイコンを作成にあたっては、オンラインで無料で加工作成できるツールも多くありますし、アイコン素材サイトとしてフリー素材を配布しているサイトもありますので、以下に紹介しておきます。加工できると、サイトカラーに合わせて色味を変更したりできるので非常に便利です。
・COOON MONO
・Icon Monstr
・CMAN
・Human Pictogram 2.0
・落書きアイコン
・ FLAT ICON DESIGN
(http://flat-icon-design.com/)
画像加工ソフト
Webサイトを作成する上で、画像データは必ず利用します。画像のクオリティによってサイトの印象は大きく変わるため、画像加工ソフトも使用する機会は多くあります。具体的な使用用途としては、画像内に文字を入れる、画像像の明るさを調整する、ぼかしを入れたり、フィルター加工をする、トリミングや合成をする、レタッチや背景透過にするなどが挙げられます。IllustratorやPhotoshopなどの有料ソフトが有名ですが、いきなり有料ソフトは……という方に、今回は無料の画像加工ソフトとフリー画像のダウンロードサイトを紹介します。
オンラインタイプ画像加工ソフト
フォトエディターのPixlr(ピクセラ)がおすすめです。こちらはオートデスク社が提供する無料の画像処理ソフトで、オンラインで操作保存が可能なためソフトのインストールをする必要もなく、手軽に使用することができます。PSD (Photoshop)、PXD、Jpeg、PNG(透過画像)、WebP.SVGなどほとんどのフォーマットに対応しています。Pixlrでは、自動背景除去、塗りつぶし、グラデーションツール、ぼかし、切り抜き、染み抜き、図形、文字入れ、トリミング、画像回転サイズ調整など、大抵の加工は網羅しています。
インストールタイプ画像加工ソフト
GIMP(ギンプ)がおすすめです。PhotoShopとほぼ同じような性能を有していて無料というすばらしいソフトです。
フリー画像のダウンロードサイト
photoAC
無料ダウンロード可能で日本人好みな写真素材が多い。無料会員の場合、1日のキーワード検索回数やダウンロード可能枚数に制約がある
. com/
PIXTA
有料販売されている高品質な画像が豊富(期間限定で無料ダウンロードがあり)。ダウンロードできる画像データのサイズはS、M、L、XL、Vの5種類
O-DAN
海外会社が運営している素材サイトだが、日本語でもキーワード検索可能。40 サイト以上の海外の無料写真素材サイトを横断して検索することができる
ぱくたそ
無料の写真素材サイト。日本人向けの写真も多く、ダウンロードもかんたんにできる
Webサイト制作で必要な知識とは?
ここまで紹介してきた難易度別のWebサイト制作方法において、必要な知識をかんたんに以下にまとめました。
サイト作成方法と必要な知識
Web作成ツール
テンプレートに沿って作成していくため、必要な知識は特にない。操作に慣れるまでは時間を要する場合あり。ただし、思い通りのレイアウトや細かいデザイン調整をしたい場合には、HTML などの知識が必要。
WordPress
Web サイトを作成するためのツールの一種(CMS) のため、特に必要な知識はないが、サーバーへのインストールや、編集画面にも専門用語が少し出てくるため、調べながら進めていく力が必要。ただし、思い通りのレイアウトや細かい調整をしたい場合には、HTML/CSSの知識が必要
HTMLテンプレート
HTMLの基礎知識が必要。テンプレートに沿った形で作成する場合には基本的な HTMLタグのみの知識でOK。ただし、デザインのカスタマイズには CSSの知識、動きを付けるためにはJavaScript の知識が必要
LP制作
HTML 全般の知識が必要。また、そのほかにもデザインセンスや画像加工技術、Webマーケティング・Webライティングの知識が必要。
HTMLコーディング |
HTML/CSS の深い理解と知識が必要。加えてデザインセンスが必要。また、動きのあるサイトを作りたい場合は、JavaScript の知識、メールフォームを設置したい場合はPHPの知識も必要
多機能サイト
HTML/CSS の深い理解と知識が必要。加えて機能構築のため、PHP や Java といったプログラミング言語の知識が必要(ただし、外部の機能パッケージを埋め込む場合は不要)。
さらに、ユーザーのアクションに結び付くために Web マーケティング・Webライティングなどの総合的な知識が必要
Webライティングスキルとは
Webライティングとは、パソコンやスマホなどの端末を使い、Webを通して読まれることを前提に文章を執筆することです。たとえば、「メールの書き方」「論文の書き方」「読書感想文の書き方」「本の書き方」がそれぞれ違うように、「Web文章の書き方」のルールがあります。このルールに沿って文章を書き、ユーザーにとって読みやすくわかりやすい文章を書く技術のことをWebライティングスキルといいます。
では、Webライティングのルールの例を具体的に解説していきます。
1.文章校正はSDS法 or PREP法
学校で習ってきた文章の書き方というと「起承転結」という文章構成があると思います。しかし、Webライティングの文章構成は基本的にSDS法とPREP法で構成されています。
.
SDS法とは
S=Summary(要約)
D=Details (詳細)
S= Summary (要約)
PREP法とは
P= Point (結論)
R= Reason (理由)
E = Example (具体例)
P= Point (結論)
どちらも最初に結論を書き、その理由や具体例などの詳細を述べたあとにもう一度結論を書くという構成になっていることがわかります。これは、文章を読む目的の違いによるものです。
Web上であなたが文章を読むときを思い浮かべてください。「何かを知りたい・解決したい」と思ったときにWebを開き、検索して、Web上の文章を読みませんか?
Webライティングにおいては、物語のような起承転結は不要で、答えを最初に述べることが鉄則です。
2.ユーザーが読みやすい文章にする
ユーザーが読みやすいと感じる文章を作るためにはいくつかのテクニックがありますので紹介します。
・1文は40文字以内
40文字というのは、もっとも簡潔に文章の内容が伝わる文字数といわれています。新聞の社説なども40文字前後になっていることが多く、エントリーシートなども40文字で書くとよいといわれています。
・箇条書きや表を使って要点をまとめる
文章ばかりのページは、読むのに疲れてしまいます。文章で表現すると長くなってしまう内容でも、箇条書きにすればすっきりとした見た目になり、読みやすくなります。箇条書きや表をうまく使って要点をまとめましょう。
・画像や装飾を使って飽きさせない
基本的にWeb上の文章というものはななめ読みをしていることがほとんどで、全文は読んでもらえません。画像や装飾をうまく使って目に留めてもらえるようにしましょう。
・目次だけで内容がわかるようにする
目次の内容を見ただけで、そのページに何が書かれているのかわかるようになっていることが理想です。そのために、まずは文章の構成を考え、目次を書き出していくことがポイントです。
・難しい言葉は使わない
できる限り専門用語などの難しい言葉は使わないようにしましょう。もし、専門用語を使う場合は語句の解説を入れるようにしましょう。
・文末を繰り返さない
文章の語尾は繰り返さないようにしましょう。「~です。」「~です。」と文末に同じ語尾が続く文章は読みにくいため、できるだけ避けるべきです。文末が繰り返された文章は拙い印象になります。
3. SEOを意識したライティング
SEOとは、Search Engine Optimizationの略で検索エンジン最適化のことで、Webライティングにおいては非常に重要な要素ともいえます。SEOは基本的にGoogleの検索エンジンに対して行うもので、インターネット検索結果でWebサイトを上位表示させるためのテクニックが必要です。これをSEOライティングといいます。
SEOを知るためには、まず、検索エンジンがどのようなしくみになっているのかを知ることからはじめる必要があります。
Googleの検索エンジンのしくみ
検索エンジンとは、ユーザーが情報を探すためのシステムで、ユーザーが求めている情報に近いものを探して提示することが役割です。そのため、よりユーザーが求めていると思われる情報を上位に表示させるようなしくみになっています。必要な情報が出てこなければ、誰もその検索エンジンを使わなくなってしまうからです。では、「ユーザーが求めている情報」をどのように判断しているのでしょうか? 世界中には何千何万というWebページが存在します。
それを1つ1つ確認していくのは不可能です。そこでクローラーと呼ばれる巡回ロボットが世界中のページを確認し、情報を読み取っています。つまり、このクローラーが理解できるようにページを作る必要があるのです。
SEOは奥が深く、これをすればよいという絶対的な正解はありません。しかし、検索順位が高くなるためのコツはいくつか存在することも事実ですので、その一部を紹介します。
適度なキーワードを使う
検索エンジンを使うときに、検索ワードを入力しますが、SEOの世界ではこの検索ワードのことをキーワードといいます。キーワードをタイトル、見出し、本文に適度に使っていくことがポイントです。中でもタイトルと見出しは重要でできるだけ、キーワードを前方に入れるべきとされています。
オリジナリティを高める
SEO対策の1つに、ページのオリジナリティを高めることが有効とされています。体験談など、そのページでしか得られない情報はユーザーにとって有益な情報になるからです。
検索結果でまったく同じような情報がずらっと並んでしまい必要な情報が見つからない検索エンジンでは、ユーザーの要望に応えられません。そのため他サイトのコピーや似たような情報が書かれているページの順位を落とす傾向にありますので、オリジナリティを高めることがポイントです。
Webライティングスキルがあると、Webライターとしても活躍することができます。Webライターも人気副業の1つです。クラウトソーシングサイトにもWebライター案件がたくさんありますので、覗いてみるのもよいかもしれませんね。
マーケティングという言葉はご存じの方も多いのではないでしょうか? 言葉の意味は「サービスの販売促進するための活用」「市場調査をして販売方法を決める活動」という意味があります。Webマーケティングとは、これらの活動をWeb上で行うことです。Webサイトは作成しただけで終わりではありません。Webサイトのそもそもの目的は、Webページを見てユーザーにアクション(購入など)を起こしてもらうことにあります。そのため、Web制作をするにあたってはWebマーケティングスキルは非常に需要なスキルといえます。Webマーケティングの具体的な活動は、大きく「集客施策」「接客施策」「再来訪施策」「効果測定」に分けられます。
集客施策
・SNSの活用
Web サイトにユーザーを集めるための施策 ネットワーク広告)
・Web上の広告(リスティング広告/アド
・SEOコンテンツ施策など
接客施策
ユーザーに特定のアクション(購買・資料請求・問い合わせなど)をしてもらうための施策
・Web接客ツール(チャットができたり・クーポンが発行できたりするようなツール)
・LPO (LPのパフォーマンスを向上させるような施策)
再来訪施策
ユーザーとの関係を保つための施策
・メルマガやLINE 公式アカウント
効果測定
各施策の効果を分析し改善する施策
・アクセス解析
これらの施策は、これまでのオフライン広告活動より低コストで高い効果を期待できるということでWebマーケティングに力を入れる企業が増えてきており、Webマーケティングスキルの需要は高まる一方です。実際に2020年の日本の広告費によると、インターネット広告媒体費285ともっとも多くなって、テレビ新聞、雑誌ラジオのマスコミ4媒体に迫る勢いです(出典:電通「2020年日本の広告費」)。
Webマーケティンクスまたはプログラミンスキーと並ぶ一生モノのスキルといえます。
その他のプログラミング副業にも挑戦しよう
Excel VBAツール開発で稼ごう
Excelの利用者は多いためVBAによる自動化ツールの需要は多くあります。Excel VBAは簡易的なプログラミング言語のため、フリーランスは難しくても副業としては十分成り立ちます。
これまでプログラミング副業の中ではもっともメジャーなWeb制作について詳しく解説
してきましたが、Web制作以外のプログラミング副業についても解説していきます。とりわけこれからプログラミングに挑戦してみよう!という文系初心者の方でも取り組むことができるものを挙げました。
まず、はじめに紹介するのは、Excel VBAツール開発(です。
文系の方でもExcelになじみのある方は多いのではないでしょうか?むしろ会社に入ると、文系の事務職場のほうがExcelを使う機会は多いはずです。Excel VBAを習得できれば副業でも本業でも使えてWin-Winなはずなのですが、事務職場でVBAを使いこなせる人は少ないのが現状です。
その原因は日本の教育に問題があるとも思っています。少なくとも著者は文系の経済学部出身ですが、大学でExcel VBAについて学ぶ機会は一切なく、むしろ就職してはじめてExcelに触れたレベルでした。また、新入社員研修でOfficeソフトの基礎研修はありましたが、本当に基礎の基礎しか教わらず、当然Excel VBAのカリキュラムなどありませんでした。しかしその後プログラミングに興味を持ち、Excel VBAを独学で習得するに至り、今では職場のあらゆる方からVBA開発を依頼されるようになりました。そこではじめてVBA開発の需要の高さを認識し、副業にも活かせ
るのではないかと、クラウドソーシングサイトを開くと、多くの開発依頼案件があることを知りました。
クラウドソーシングでの案件の相場の例は次のようになっています。
Excel VBAツール開発依頼の一例
Excel マクロで2種類のツール作成
Excelマクロ作成・VBA 開発/卸売・小売
プロジェクト、50,000円~100,000円/固定
「注文データ CSVからオーダーデータを作成するExcelマクロ作成
プロジェクト 50,000円~100,000円/固定
Excelでのマクロ作成(入金リストから領収書印刷)
Excel マクロ作成・VBA 開発/食品・飲食・たばこ
プロジェクト」20,000円~30,000円
Excel VBAでECカート管理画面からCSVのダウンロードプログラム開発
Excel マクロ作成・VBA開発/新聞・雑誌・出版
プロジェクト60,000円~70,000円
Excelシートでのマクロ作成(データおよび画像配置)
Excel マクロ作成・VBA 開発
プロジェクト50,000円~100,000円/固定
コピーやテキストファイル内文字列置き換えをする Excel VBA 作成
Excelマクロ作成・VBA 開発
プロジェクト6,000円~7,000円
ファイルコピーやテキストの書き換えなどのかんたんな案件から、本格的なプログラム開発まで案件幅はさまざまですが、多くの案件登録があることがわかります。かんたんな案件であれば月に7~8件、工数のかかる案件であれば月に2~3件受注することで月10万円を稼ぐことは可能です。Excel VBA開発だけでフリーランスは難しくても副業としては十分成り立ちます。
Excel VBAツールのメリットとデメリット
Excel VBAは簡易的なプログラミング言語のため、VBAで作成するツールにはメリット
とデメリットがあります。
メリット
開発環境のハードルが低く Excel が入ったパソコンがあれば無料ではじめられる
本業でも活用が可能
本業の仕事を VBAで効率化できれば、副業に充てられる時間も増えて一石二鳥
Excel自体になじみがあり運用しやすい
デメリット
Excel のバージョン変更により使えなくなる場合もある
複数人で同時作業ができない
大量のデータは処理できない
私がExcel VBAを独学で習得した方法
冒頭でも触れましたが、著者は文系出身でIT知識やプログラミングを体系的に学んだことはありませんでした。それでも0から独学でExcel VBAを習得することができました。しかし習得に至るまでに実は一度Excel VBA学習に挫折をしています。今回はその経験も踏まえ、初心者がもっとも近道でExcelVBAを習得する方法について解説します。
マクロの記録から入ると挫折する
Excel VBAという言葉を知らなくても、「Excelマクロ」という言葉を知っている人は多いはずです。事実、Excel VBAと検索すると「とりあえず、マクロの記録をやってみよう!」という情報が多く、マクロの記録で自動生成されたVBAコードを修正して作っていく方法が解説されています。実際、マクロの記録だけでも相当な時間短縮、効率化ができるケースはあります。しかし、これを行うと「Excel VBAとは、こうやってマクロの記録しながら使うんだ」という勘違いをしてしまい、Excel VBA本当の意味で理解できないまま終わってしまうのです。
さらに、マクロの記録では汎用性を持たすことができなため、実務レベルでは使えません。たとえば、よくある単純作業として「フォルダ内にあるファイルすべてに同じ処理を行っていきたい!」と思ったとき、マクロの記録ではこれができません。実務レベルで使えないと、その学習意欲もなくなってしまい結果的に挫折してしまうのです。
近道は実務ツールを1から解説してもらうこと
Excel VBAを最短で習得するためには、人が書いた実務用マクロコードを1から解説してもらうことがいちばんの近道です。その際、そのVBAが行っている作業の流れがしっかり頭に入った状態で、解説してもらうことがポイントです。VBAコードを読んでいると、「一体これは何の作業をしているのか?」と迷子になりがちだからです。
また、できれば文系出身者に解説してもらうほうがベターです。理系SEが書くプログラムコードは洗練され過ぎて(コードが簡略化)いて、初心者には理解不能であることがあります。もちろんコードは洗練されているほうがプログラムとしては優秀なのですが、知識0からの勉強には不向きです。
また、理系と文系ではそもそもプログラミングに対する基礎知識が違い過ぎて、何を解説されているのかまったくわからないということがあります。
実際に1からコードを書いてみること
実務ツールを1から解説してもらい、VBAコードが理解できるようになったら実際にコードを書いてみましょう。「理解している」と「実際にできる」はイコールではありません。とにかく手を動かしてトライ&エラーを繰り返していきましょう。
プログラミングにおいては、エラーを出せば出しただけ経験値となり、スキルが身に付いていきます。
文系こそExcel VBA を学んでほしい理由
文系の人こそExcel VBAを学ぶべきだと思っています。その理由は、Excel をもっとも使う職種が文系(事務系)だからです。事務職場で働いていると、毎日のように Excelを使います。毎日使うツールなのに、効率化をしない理由はないはずです。本書の付録に明日から使える Excel VBA コードと解説があります。ぜひ活用してみてください。
Webスクレイピング案件で稼ごう
Webスクレイピングは、さまざまなプログラミング言語で行うことができますが、Pythonを使ったWebスクレイピングを紹介します。環境構築からコードも紹介しますので実際に触れてみましょう。
Webスクレイピングとは
Webスクレイピングとは、Webサイトから必要な情報を取得する技術のことで、Web:の情報を収集する際に利用します。おもに他サイトから自分が必要としている情報だけを抽出して、データベースを作成していくようなときに利用します。
WebスクレイピングはExcel VBAでも実装できますし、多くのプログラミング言語でも同様のことは実現できるのですが、今回はPythonを使ったWebスクレイピングにフォーカスして解説します。Pythonの場合、Webスクレイピングを実現するために必要なライブラリや書籍などが豊富なため、よりかんたんに実装できるからです。
Pythonを使ったスクレイピングの案件の相場は下記のようになっています。
Webスプレイピング依頼の一例
Python:顧客情報のスクレイピング(分析ツールの開発)
Webシステム開発・プログラミング / IT・通信・インターネット
プロジェクト」50,000円~60,000円
Python:ウェブアプリケーションでスクレイピング
Webシステム開発・プログラミング / IT・通信・インターネット
プロジェクト20,000円~50,000円/固定
Python:ウェブアプリケーションでスクレイピング
Webシステム開発・プログラミング / IT・通信・インターネット
プロジェクト、10,000円~20,000円
Google Maps からのデータ収集プログラム
Webシステム開発・プログラミング / IT・通信・インターネット
フロジェクト、20,000円~50,000円/固定
Yahoo! ショッピングの商品情報取得(スクレイピングまたは API)
Webシステム開発・プログラミング / IT・通信・インターネット
プロジェクト10,000円~20,000円/固定
案件単価は2万~5万円程度でそこまで高単価ではありませんが、スクレイピングのプログラムを一度作ってしまいさえすれば、それを流用して作成も可能なため、トータル作業で見ると意外とお得です。月に3~4件受注できれば月10万円は可能です。
Webスクレイピングをやってみよう
では、実際にPythonでWebスクレイピングをしてみたいと思います。
手順1:Pythonをインストールしよう
Pythonははじめからパソコンに入っているわけでないので、開発環境を整えるためにPythonをインストールする必要があります。公式サイト(https://www.python.org/)
からもインストーラーをダウンロードできますが、Pythonの標準の黒い画面(Python インタプリタという)ではコードの保存ができません。そこでAnacondaというPythonの必要機能がパッケージになっているものを使って進めていきます。
手順1: Pythonを起動してみよう
1.. Anacondaの公式サイト(https://www.anaconda.com/)
にアクセスし、<Products>から<Individual Edition>を選択します。
2.いちばん下までスクロールしていくと、OS別のインストーラーがあるので、OSにあったインストーラーをダウンロードします。
3.ダウンロードしたものを解凍し、「 「All Users(requiresadmin privileges)」を選択して<Next>をクリックします。
4 [Add Anaconda3 to thesystem PATH environmentvariable」を選択して<Install>
をクリックすると、インストールがはじまります。
手順2: Pythonを起動してみよう
インストールしたPythonを立ち上げてみましょう。
スタートメニューの「Anaconda3」フォルダから
< Jupyter Notebook (Anaconda3)>をクリックします。
黒い画面が表示されます。しばらく待つと、「Jupyter Notebook」の画面が起動され
ます。右側の<New> →<Python 3>の順にクリック
すると、Pythonのコード入力画面が表示されます。
「セル」と呼ばれる入力スペース にPythonコ – ド「print(Hello Python!”)」を入力し、
<実行>をクリックして(もしくはキーボードの[Shift]+Enterキーを押して)実行し
ます。「Hello Python!」と表示されれば、問題なくインストールされています。
※「Jupyter Notebook」を終了させたい場合は、<閉じる>をクリックして、キーボードのCtrl+Cキーを押します。
手順3:コードを書いてみよう
今回紹介するのは、Requestsというライブラリを使ってWebページを取得し、Beautiful Soupを使ってHTMLを抽出するという方法になります。いきなり難しそうな単語が出てきましたね。
RequestsやBeautiful Soupというのは、ライブラリと呼ばれる、プログラムがパッケージ化されたものを指します。つまりRequestsというものを使うと、Webページを取得するというプログラムが実行できるというわけです。
では、実際のコードを見ながら解説していきます。
import requests
from bs4 import BeautifulSoup
url=”https://gihyo.jp/dp”
html=requests.get(url)
soup=BeautifulSoup(html.text, ‘html.parser’)
items=soup.find_all(“p”, class_=”title”)
for item in items:
print(item.text)
print(‘-‘*30)
手順4:実行してみよう
上記のコードを実行してみると、下記のような結果が表示されます。
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Webスクレイピングを行う場合の注意点
Webスクレイピングはデータ収集を行う上でとても強力な手段ですが、注意しなければならない点がいくつかあります。
データ取得先のサーバーへの過度な負荷をかけないこと
Webスクレイピングはプログラムが自動で実行するという性質上、人間には不可能な大量のリクエストをデータの取得先に送信することができてしまいます。しかし、短時間に大量のリクエストを送信することは、取得先のサーバーの処理を遅延させ、場合によってはサーバーをダウンさせるなどの損失を与えてしまいます。
利用規約を守ること
Webサイトによっては、明確にスクレイピングすることを禁止しているものも存在します。利用規約ではスクレイピングが禁止されているにもかかわらず、スクレイピングを行ってしまうと、利用規約違反となり、民事上の損害賠償請求に発展する可能性もあります(実際に裁判に発展した事例もあります)。スクレイピングする際には、十分に取得先のWebサイトの利用規約を確認するようにしましょう。
著作権法を守ること
Webスクレイピングの対象となる情報に著作権が生じている場合、活用方法を誤ると著作権法違反となりますので注意が必要です。他社などのWebサイトから情報を取得しますので、スクレイピングにより情報をコピーしたり保存したりするには、著作権者である他社の同意を得なければならず、同意がない場合には原則として著作権法に違法してしまいます。そのため、どのような利用目的でスクレイピングを行うかということをきちんと確認しておく必要があります。なお、著作権法は、あくまで「情報解析」のみを目的としている場合に限っては、著作権者の同意を受ける必要はないということになっています。
スクレイピングとクローリングの違い
スクレイピングに似た機能でクローリングがあります。クローリングは巡回した Web サイトからすべての情報を取得します。一方スクレイピングはクローリングで取得した情報の一部分を抽出することができるため、必要な情報のみに特化したい場合にはスクレイピングが効果的です。
Webフォーム開発で稼ごう
WebフォームはPHPなどのサーバーサイド言語で作成します。フォーム開発だけでは大きく稼げませんが、一度作成すればカスタマイズは比較的かんたんで、多くの案件にチャレンジできます。
Webフォーム開発で収益を得よう
Webフォームとは、問い合わせフォームや予約フォーム・申し込みフォームといった、入力された情報をサーバーに送り、必要な処理をするプログラムのことです。これらのフォームはPHPなどのサーバーサイドのプログラミング言語を利用することで作成できますが、プログラミング知識がなくてもかんたんに問い合わせフォームを設置できる便利なツールもあります。
Webフォームの作り方は3種類
①HTML/CSS/PHPを用いて1から作成する
プログラミングを用いて1からフォームを作成すれば、自由にカスタマイズができます。デザインの見た目もですが、入力項目を増やしたり、必要な機能を付けたりすることができます。仮に1から作成できなくても、無料のPHPフォームのソースがWeb上にあります。
ので、それを活用してカスタマイズできる程度の知識があれば作成は可能です。
おすすめは、PHP工房 (https://www.php-factory.net/mail/01.php)のPHP多機能メールフォームです。必要な機能はすべて揃っており、サーバー環境を問わず利用でき、ファイル構成もシンプルで非常に使い勝手のよいプログラムです。
②WordPressの場合はプラグインを使う
WebサイトがWordPressで作られている場合、フォーム一式がプラグインとして用意されているので、プログラミングの知識がなくてもかんたんにフォームを設置することができます。代表的なプラグインとしては、「Contact Form 7」が有名です。ContactForm 7の設置手順は以下の通りです。
Contact Form 7の設置手順
1.プラグイン>新規追加>「Contact Form 7」と検索
2.今すぐインストールをクリック
3.有効化をクリック
4.WordPress の「お問い合わせ」をクリックし、コンタクトフォームの設
置画面を開く
5. ショートコードをコピーし、記事本文にショートコードを貼り付ける
③フォーム作成ツールを利用する
HTMLでサイトを作成しているが、PHPの知識はない! という方は、フォーム作成ツールを利用するのも1つの手です。フォーム作成ツールを使うと、初心者でもかんたんに
フォームを作成・設置できるうえ、自動集計やフォームのメンテナンスも手軽に行うことができます。フォーム作成ツールには無料版と有料版がありますが、無料でもハイクオリティなツールが数多くあります。代表的なツールには「formrun(フォームラン)」や「formzu(フォームズ)」などがあります。また、Googleフォームを使うという方法もあります。今回はformzuの設置方法についてかんたんに解説しておきます。
トップページ (https://www.formzu.com/)のメールアドレス入力欄に自分のメールアドレスを入力し、<メールフォームを作る>をクリックします。
パスワードを2回入力し、同意して進む>をクリックします。
必要な項目やデザインを設定したら、左下の<フォーム保存>
をクリックし、保存完了画面にある「フォームID」を必ず控えておき、自動振り分けURLをコピーします。
トップページに戻り、<設置方法>→<設置方法>の順にクリックします。
画面中ほどにある「フォーム設置タグ作成」画面に、先ほどのURLを貼り付け、<タグ作成>をクリックします。作成されたフォーム設置タグを、ホームページに設置すれば完了です。
このような無料フォームの場合だと、メールフォームの下に「このフォームは○○を使って作成されました」という広告表示が入ったり、項目数は12個までなどの機能に一部制限があったりしますので、本格的なフォームを作成したい場合には向きませんが、問い合わせフォームがあればなんでもよい! という場合には非常に便利です。
フォーム開発案件例
上記のような方法で、フォーム作成に慣れていけば、下記のようなフォーム開発案件にも挑戦することができます。単価はそこまで高くありませんが、一度基礎になるフォームを作成できてしまえば、それを流用して構築が可能です。
Webフォーム開発依頼の一例
フォーム開発案件には以下のような案件があります。
簡易認証とシンプルフォームの開発
Webシステム開発・プログラミング/卸売・小売
プロジェクト20,000円~50,000円/固定
自社サイト内お問合せフォーム・自動入力送信ツールの作成
ソフトウェア・業務システム開発/ IT・通信・インターネット
プロジェクト90,000円~100,000円/固定
お問合せフォーム (画像送信機能付き)サイトの開発
Webシステム開発・プログラミング/食品・飲食・たばこ
プロジェクト 1,000,000円~3,000,000円/固定
フォーム開発単体で月10万円を稼ぐには案件数を多くこなす必要がありますが、Web
制作受注と組み合わせることで稼ぐ方法もあります。
たとえば、「フォーム開発も可能」というオプションを付けることで、Web制作の受注率
をUPできれば結果的に月10万円になるでしょう。
ECサイト運用ツール開発で稼ごう
ECサイト運用ツールには大きく分けて市場調査、仕入れ、出品ツールがあります。近年の副業ブームを受け個人でもECサイトを運用する人が増え、需要は高まりつつあります。
ECサイト運用ツールとは
ECサイトとは、商品やサービスをインターネット上で販売することができるネットショッピングサイトです。ECサイトを運用していくためには、商品管理や登録、在庫管理・情報更新、発送業務・売上管理、問い合わせ対応など、さまざまな業務があります。数件の取引であれば問題ありませんが、1日に何件も取引があるとすべてを手作業で行うには膨大な時間がかかります。そこでその作業の一部を自動化してくれるのがECサイト運用ツールです。
また、近年の副業ブームを受けて個人でもECサイトを運用し、いわゆる「せどり」を行う人が増えてきました。せどりの基本は、安く仕入れて高く売ることで利益を得ることです。
そのためには、安い商品情報をいち早くキャッチし、転売によって利益が出るのかを判断し、ネットに出品するという作業が発生します。このように企業だけでなく個人にも、ECサイト運用ツールの需要が高まっているのです。
ECサイト運用ツール開発で収益を得よう
ECサイト運用ツール開発として、実際にクラウトソーシングサイトに登録されている案件を見てみましょう。
ECサイト運用ツール制作依頼の一例
Amazon の自動購入ツール開発
Windows アプリケーション開発/食品・飲料・たばこ
プロジェクト20,000円~50,000円/固定
Amazon 販売商品を他社 EC サイトに移行するツールの作成
Webシステム開発・プログラミング/卸売・小売
プロジェクト20,000円~50,000円/固定
海外アパレル ECサイト用出品管理ツール開発
Webシステム開発・プログラミング / IT・通信・インターネット
プロジェクト10,000円~20,000円/固定
ECサイト注文ページから購入者へメール自動送信ツールの作成
ECサイト運用ツール開発/ IT・通信・インターネット
プロジェクト5,000円~10,000円/固定
出品完全自動ツールの開発
Webシステム開発・プログラミング / IT・通信・インターネット
プロジェクト300,000円~500,000円/固定
ECサイト運用ツールには大きく分けて市場調査ツール、仕入れツール、出品ツールの3種類がありますが、ツール開発の内容によって価格はさまざまです。ECサイト運用ツールは無料ツールが既にたくさん出回っているため、一般的な機能だけでなく、痒いところに手が届くような機能を有するツールを作成する必要があります。しかし一度ツールを開発してしまえば、別のツールにも応用することができますし、そのツール自体を有料サービスとして販売することができるため、一度開発してしまえば、自分自身の資産として残すこともできます。
サーバー関連で稼ごう
サーバーを扱うためには幅広い知識と迅速な対応が求められるため、副業では難しい部分があります。しかし、サーバーの引っ越しやSSL化などサーバー関連業務での副業は可能です。
サーバーの種類
サーバーとは、ネットワークを介して、ほかのコンピュータにサービスや情報を提供するコンピュータのことです。大きなイメージとしては私たちが普段利用しているコンピュータと大差ありません。代表的なサーバーには、Webサーバー、メールサーバー、データベースサーバー、DNSサーバー、FTPサーバー、SSHサーバーなどがあります。
サーバーは、Webサイトや動画サイトの閲覧や更新、メールやデータファイルの送受信、オンラインゲーム、ネットショッピングなどはすべてサーバーによって成り立っています。
副業として取り組めるサーバー関連案件とは
サーバー関連の副業は、やや難易度が高いといわれています。その理由は3つあります。
1. そもそもサーバーサイドの知識のハードルが文系初心者には高いから
プログラミング知識だけでなく、「Windows Server」「Mac OS」「Linux][UNIX)といったOSについての深い知識が必要です。また、ネットワーク全体についての知識やセキュリティに対するスキルも求められます。
2. 物理的にサーバーを扱うことが難しいから
本来、サーバーエンジニアといわれる人たちは、サーバーの構築、保守運用を担いますが、ITの仕事とはいえ現場作業が求められることも多く、遠隔で副業を行うには限界があります。実際にサーバー関連でクラウトソーシングサービスに登録されている案件の多くは常駐型が多いです。
3. サーバートラブル時には迅速な対応が必要だから
サーバーは基本的に24時間365日動いているため、いつでも対応できる環境でないと難しいです。
では、文系初心者でも副業として取り組めるサーバー関連はないのかといわれると、そうでもありません。ここでは、SSL化とドメイン移管について紹介します。
SSLI化
SSLとは、SSLとはSecure Sockets Layerの略で、Webサイトとそのサイトを閲覧しているユーザーとサーバー間の通信を暗号化するためのしくみです。わかりやすい部分では、URLが、http://ではなく、https://からはじまっているサイトは、SSL化がされています。
これまでは「クレジットカード」「個人情報」などを入力するページにのみSSL化をすることが義務付けられていましたが、現在ではすべてのページをセキュアにする「常時SSL化」が求められています。そのため、SSL化をしたいというクライアントは多く、副業としては取り組みやすいです。
ドメイン移管
ドメインとは、URLなどに使われるインターネット上の住所のようなものです。ドメインには「.com」「.net」「.jp」などさまざまな種類があり、ドメイン管理会社が管理をしています。ドメイン移管とはこの管理会社を乗り換えることを指します。管理会社によってドメインの管理費用は異なるため、できるだけ更新料金が安いドメイン管理会社に乗り換えたい! という要望にお応えするという内容の副業になります。同様にサーバー会社を乗り換えるサーバー引っ越しの案件などもおすすめです。
アプリの開発で稼ごう
アプリ開発は自分で作った作品を世に出してみたいというクリエーイター気質の方におすすめです。アプリ開発の場合、アプリ成後も広告収入で不労所得を得られる可能性も秘めています。
アプリの種類
Webアプリ
スマホにインストールする必要がなく、Web上で操作することができるアプリ。
使用言語:Ruby や Python など
ネイティブアプリ
アプリ自体をスマートフォンなどにインストールして、その端末上のみで操作するアプリ。
使用言語:iPhoneアプリは Swift.Android アプリはJavaやC#など
ハイブリッドアプリ
Web上でもインストールした端末上でも操作できるアプリ
どの種類のアプリを開発するかによって、適した言語は違いますが、アプリ開発は今回紹介するプログラミングを活用した副業の中ではもっとも高いスキルが必要です。
しかし、アプリ開発の場合は、開発したアプリの販売収入と広告収入を得ることができるため、一度開発してしまえば、定期的に不労収入を得ることも夢ではありません。
アプリの開発で収益を得よう
アプリ開発の受注案件は高単価な案件が多くあります。たとえば、ニュースアプリを1つ開発したら500万円などの高額案件も多数存在します。しかし、このような本格的なアプリを初心者が副業として制作するには非常にハードルが高く、難しいでしょう。文系初心者が副業として取り組む場合には、クラウドソーシングサイトでの案件受注ではなく、自分や知人向けに単純なゲームやシンプルな機能のアプリ開発を行い、有料アプリとして販売するか、アプリ内で広告を配信して収入を得るほうが現実的です。
ただ、スマホアプリは大量に販売されており、自分のアプリを見つけて購入もしくはダウンロードしてもらうのは非常に難しくなってきているのが現状です。大きく成功するためには、市場調査やアプリストア最適化 (ASO)といったマーケティングにも力を入れないと難しいでしょう。
しかし、アプリ開発はパソコンさえあれば誰でもチャレンジできるので、リスクがほとんどありません。また開発したアプリは自分の作品として一生残るものになります。クリエイター気質の方や、習得したプログラミングスキルを活かして何か世にリリースしたいという思いのある方は挑戦してみてもよいと思います。アプリ開発によって実績もつくことで、エンジニア転職や独立への道につながることもあると思います。
初心者でもアプリ開発ができるツール
Monaca
Yappli
RPA開発で稼ごう
RPA
RPAでは事務作業の効率化ができるため、文系の人でも聞いたことがある方はいるかもしれません。成長市場で導入企業は増え続けていますので、知識があると本業でも活用できます。
RPAとは
RPAとは、Robotic Process Automation (ロボティック・プロセス・オートメーション)の略称で、わかりやすくいうと「人間がコンピュータを操作して行う作業を自動的に行ってくれるソフトウエア」です。たとえばデータの入力・集計、転記作業、経費書類の作成など、
処理内容や処理順序が決まった定型業務の自動化をすることができます。
よく、「AI」という言葉を耳にすることがあると思いますが、AIとRPAはまったくの別物です。AIはArtificial Inteligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)の略称で「人工知能」といわれていて、ビッグデータとよばれる膨大なデータベースをもとに、コンピュータが自ら判断するしくみです。AIは自己学習機能によって、コンピュータ自身が判断することができますが、RPAでは、決まった手順を繰り返し行う作業の自動化に適していて、教えた作業通りに、ひたすら処理を繰り返していくロボットです。
RPAは業務効率を向上させるソフトウェア
RPAを導入することで、作業時間を短縮したり、ヒューマンエラーを削減したりなどの生産性向上が期待できるため、働き方改革の一環として注目されており多くの企業で導入されはじめています。
MM総研の調査によると2022年度までの導入率は、年商50億円以上の企業で50%、年商50億円未満では28%に達する見込みで、今後も増加の一途を辿ることが予想されています。
RPAではプログラミングなどの知識がなくてもプログラムを作成することができるツールとして注目されていますが、実はまったくのプログラミング未経験者がかんたんに開発できるかというと、そうではありません。たとえば、変数や条件分岐といったプログラミングの基本的な考え方やInt型、String型といった基礎的なプログラミング知識は必要です。
文系出身だと、そもそもプログラミングの基礎知識がないので、誰でもかんたんに開発できるという宣伝文句を鵜呑みにしてしまうと、開発難易度の高さに戸惑うこともあるでしょう。そこで必要とされてくるのが、RPAエンジニアの存在です。
RPAエンジニアに求められるスキル
RPAはプログラムコードを書かなくてもプログラムを作ることができるというだけであって、実際にはプログラム作成の知識や考え方が必要です。
1. 業務フローを整理する力
RPAを作成する際には、業務の手順を実行する順序を考えられる力が必要です。RPAは決められた手順通りに動くロボットです。まず、その手順がきちんと整流化され、正しいフローになっていないとエラーが起きてしまったり、複雑なプログラムができ上がったりしてしまいます。そのため業務フローを整理する力が必要です。これは、RPA作成においてだけではなく、あらゆる仕事に共通して必要な力でもあります。
2.RPAツールの知識の使い方
使用するRPAツールによってプログラムの作成方法が違うため、それぞれの使い方を学ぶ必要があります。たとえば日本でよく使用されているRPAには、以下のようなツールがあります。
・UiPath
・BizRobo
・WinActor
・Blue Prism
・PegaRPA
• AutomationAnywhere
クライアントが導入しているRPAツールに応じた知識が求められます。
3.0ffice (Word・Excel・Accessなど)の知識
RPAではおもに事務作業を効率化するツールを作成することが多いため、事務作業でよく使用されるExcelやAccessなどの理解が必要です。RPAを利用して自動化する作業自体にOffice関連ソフトが使われていることが多いため、そもそもOfficeソフトの知識が必要というわけです。
RPA開発で収益を得よう
RPA開発の案件には、具体的には以下のような事例があります。
RPA開発依頼の一例
RPAの開発
ソフトウェア開発・業務システム開発/士業(個人事務所)
プロジェクト、100,000円~200,000円/固定
RPA導入のご相談(ログインから印刷までの自動化)
Webシステム開発・プログラミング/卸売・小売
プロジェクト20,000円~50,000円/固定
RPAで業務自動化ツールの開発、保守(Uipath)
ソフトウェア・業務システム開発/ IT・通信・インターネット
プロジェクト200,000円~300,000円
RPAツールの開発とお見積り
ソフトウェア・業務システム開発/商社
プロジェクト50,000円~100,000円/固定
プログラムの内容によって開発難易度はさまざまで、数万円~数百万円まで幅広い案件が存在します。RPAの歴史はまだ浅く、RPAの平均単価なども大きな幅がありますが、RPAの需要は間違いなく増加傾向にあります。
RPAで効率化を図る前に……
「そもそもその作業は必要なのか?」
RPAは業務効率化を図れる便利なツールですが、そもそも不要な作業をロボットにさせても意味がありません。RPAで効率化を図る前に業務自体の見直しを提案することも大切です。
プログラム開発における「要件定義」の重要性
これまで紹介してきたようなプログラム開発を行ううえで、共通するのが「要件定義の重要性」です。要件定義とはクライアントがどのような要望があって、その要望をどのように実現するのかを定義・設計したものです。この要件定義がしっかりできていないと、作業のやり直しが発生してしまったり、要望とは違うものが完成してしまったりします。また、要件定義をクライアントに共有しておくことで、追加仕様や仕様変更などの過剰な要求があった場合にも、追加作業代を請求することもでき、トラブルを避けることにもつながります。
Webサイト制作における要件定義のポイント
・サイト名
・サイトの目的(依頼の目的)
・ドメイン名
・取得済の場合ドメイン会社( )
・サーバー
ロ新規取得 口取得済(
・納期(公開予定日
・予算
・SSL化の必要性
・スマホ対応デザインの必要性
・ソーシャルメディア連携の有無
・デザイン要望
・イメージカラー(
・イメージに近いサイト
・ページ構成
・トップページ(スライドショーあり/なし)
・下層ページ数(ページ程度)
※メニュー名を具体的に
例)ホーム・会社概要・サービス一覧・アクセス・問い合わせ
・お問い合わせ画面(あり/なし)
・サイトマップ(あり/なし)
税金は所得の種類によって異なる
本業と同様に、副業で働いて収入を得た場合にも、その所得に応じた所得税と住民税を支払わなければなりません。所得は10種類に分類され、それぞれで必要な経費の範囲や所得の計算方法が異なります。ここでおもなものを紹介するので、自分が得た収入がどの分類になるのかを確認しましょう。
所得の種類
給与所得
パートやアルバイトなどで得た給料による所得。収入金額(源泉徴収される前の金額)から給与所得控除額を差し引いたものが課税対象となる
不動產所得
マンションやアパートなどの賃貸から得た所得。家賃や敷金礼金などの総収入金額から必要経費を差し引いたものが課税対象となる
事業所得
サービス業や農業・漁業などの事業として得た所得。総収入金額から必要経費を差し引いたものが課税対象となる
雑所得
アフィリエイトやライティングなどで得た所得。総収入金額から必要経費を差し引いたものが課税対象となる
税金を算出する
副業でどのくらい税金がかかるのかを知りたいときは、税金をシミュレーションできるサイトを活用するといいです。freeeが無料で提供している「副業の税額診断」(https://www.freee.co.jp/kojin/fukugyou/tax-simulation/)では、本業や副業の収入、経費の割合を入力するだけで、所得税や住民税、社会保険料などが自動的に算出されます。確定申告のときに慌てないよう、事前に診断しておおよその金額を把握しておくと安心です。
確定申告は早めに準備しておくのがカギ
副業での所得が年間20万円を超えた場合は、確定申告の手続きをする必要があります。
ただし、会社員で副業による所得が給与所得の場合、年間20万円以下でも白色申告(下記参照)による確定申告が必要です(給与所得の総額を申告する必要があるため)。また、この20万円というルールは所得税に対して適用されるものであり、所得が1円以上ある場合は別途住民税の申告が必要です。
所得税の確定申告には、「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。青色申告は複式簿記(取引を複数の科目で記載する方式)で帳簿を記録しなければならないため、複雑で手間がかかりますが、最大65万円が控除される制度が用意されています。一方、白色申告は青色申告の申請を行っていない人がするものです。事前の申請が不要だったり、かんたんな記帳のみで済んだりするなど負担は少ないですが、青色申告のような控除は受けられません。
なお、確定申告書は、毎年2月16日~3月15日までの1カ月間が提出期間と定められています。万一提出期限を過ぎた場合は承認されないので、事前に準備しておくようにしましょう。確定申告書の作成が難しそうだと感じたり、面倒くさいと思ったりする人も中にはいるかもしれません。そのようなときは、「やよいの青色申告オンライン」や「freee」などの確定申告ソフトが便利です。日々の収入と支出を入力するだけで複雑な複式簿記が作れるため、青色申告をする場合は活用してみることをおすすめします。